日経スペシャル/ガイアの夜明け

-時代を生きろ!闘い続ける人たち-

Tuesday  22:00  ON AIR/Navigator:役所広司/Narrator:蟹江敬三

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日経スペシャル「ガイアの夜明け」
2004年4月13日放送

◆ 第 104 回 ◆

予告
もう給料は上がらない?
~2004年春闘 完全ドキュメント~


「春闘は死語だ」・・・日本経団連の奥田会長は公言した。労働者にとって、賃金のアップを求める「春闘」はバブル崩壊後のこの10年で、ほとんど形骸化してきた。景気が上向いてきたという今年ですら、大手企業のほとんどの回答がベースアップゼロの現状維持。今後も業績の良かった分は、すべてボーナスで還元していく方針だという。長引く不況、そして厳しいリストラの果てに、賃金交渉で主導権を握れなくなった労働組合は、今、その存在意義が問われている。正社員の減少から組合離れに拍車のかかる日本最大の労働団体・連合は、未来の運動の支え手として期待のかかるパート労働者の新たなる組織化に動き出した。ある経営者は、「組合が弱体化すると困る。会社が伸びていくには、緊張ある労使関係が望ましい」という。
番組では、2004年春闘の賃上げ交渉の舞台裏に完全密着。労働組合の現状を報告するとともに、この不況で歪んでしまった労使関係のバランスについて考える。
予告 【内容】
労働組合の組織率が2割を切った。もはや組合員は全労働者の5人に1人。ある会社の労働組合幹部は「執行部をやろうという人材が出てこない。誰もやりたがらないので、今年中に解散したい」と明言した。

 690万の組合員を抱える日本最大の労働団体・連合…昨年より13万人も組合員数が減った。
「組合離れ」が加速度的に進む中で、今年も「春闘」が始まった。日本中の労働者が、この時期一斉に賃金や労働条件の改善を経営側と協議する「春闘」は、実は世界を見ても例がない。戦後、幾多の労働争議を経て1955年に開始が宣言された「春闘」ー高度経済成長時代には33%の賃上げを達成したこともあった。しかしその闘いの末に、いつの間にか世界最高水準の賃金を獲得し、豊かになった日本の労働者は「春闘」の目的を見失っていった。二年前、デフレ不況からベアゼロ回答が当たり前になっても、労働組合は怒ることはなかった。「春闘は死語だ」と公言する日本経団連・奥田会長に対して、3月6日、連合・笹森清会長は明治公園に1万3千人を集めた春闘決起集会の場で「ベアゼロのみか、ベースダウンまで言い始めた経営側を許すことは出来ない」と語気を荒げた。


 3月17日大手企業の集中回答日…回復基調にある日立製作所の春闘回答日にカメラは密着した。回答前、日立労組の根津和吉委員長は「企業が国際競争にさらされている時代に、賃上げ要求は会社を弱くする」と打ち明けた。大手の春闘は、一部を除き業績と連動した一時金の獲得に終始。かつて春闘の大きな役割 だった、大手主導による賃金相場の形成は影を潜めた。日立経営側は「我々はもう数年来春闘という言葉を使っていない」と言った。…一方、中小企業の春闘は、より苛烈を極めていた…

 UIゼンセン同盟…繊維業界の労組を中心に結成され、およそ80万人の組合員を抱えている。大手が早々と妥結していく中、市ヶ谷のゼンセン同盟本部では夜を徹しての作業が続いていた。今年ゼンセンは、傘下の中小企業労組組に統一で5200円の賃上げ要求を指示した。二宮誠局長は「大手と零細中小との年収格差は2倍以上だ」と指摘、格差是正の為に安易な妥結を絶対に認めない方針を掲げていた。カメラは、5200円賃上げ要求を掲げて闘うある機械部品製造会社の交渉現場に入った。会社の業績は今年、若干だが上向いていた。しかし経営側は要求に対してつれない回答…深夜まで団体交渉や職場集会が繰り返されていた。「設備投資にカネを使うのはいい、しかしそれを作り、使うのは従業員ではないのか?組合員ではないのか?」労組の吉岡正浩委員長はもっと従業員を大切にして欲しいと訴えた。

 …ほんとうに「春闘」は終わったのか?デフレ時代に「賃上げ」が無理な要求なら「春闘」を続ける意義とは何か?大手労組、中小労組、そして連合の三者に密着し、春闘の舞台裏を徹底取材した。
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