【菊花賞】コントレイル 父ディープインパクト 親子2代での牡馬三冠 空前絶後の大記録は達成されるのか

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2020.10.25

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コントレイル・父ディープインパクト 父子無敗三冠の大偉業なるか

果たして、空前絶後の大記録は達成されるのか

第81回菊花賞が目前に迫ってきた。

 今年の見どころはなんといっても二冠馬、コントレイルだろう。ここを勝てば日本競馬史上8頭目となる牡馬三冠を達成する。ちなみに無敗での達成は史上3頭目、コントレイルの父、ディープインパクトとともに親子2代での牡馬三冠、それも無敗での達成となると日本どころか世界でも前例のない空前絶後の大記録となる。

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 コントレイルの父、ディープインパクトは日本競馬史上に残る最強馬。名手・武豊に「走るというより、飛んでいる感じ」と評された走りで現役時代はGIレース7勝を含む通算14戦12勝。種牡馬になってからも2012年に牝馬三冠を達成したジェンティルドンナをはじめ、GI馬を数多く輩出し、現在までに8年連続でリーディングサイアーに輝くなど成功を収めた。

 だが、GIを複数勝つ産駒はジェンティルドンナをはじめとした牝馬ばかり。牡馬の産駒にはキズナやサトノダイヤモンドなどの活躍馬がいるが、いずれの産駒も父のような圧倒的な強さを見せることがほとんどなかった。結局、ディープインパクトの後継者、最高傑作となりうる馬が現れないまま、昨年の7月、ディープインパクトはわずか17歳でこの世を去った。

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2005 菊花賞 ディープインパクトが三冠を無敗で達成 写真:アフロ


それから2ヵ月後にデビューしたのが、コントレイルである。

 コントレイルは直線で軽く仕掛けられると父譲りの末脚を見せてデビュー戦を勝利すると、2戦目の東京スポーツ杯2歳Sは2歳のレコードタイムを叩き出して圧勝。直線で後続をグングンと突き放すコントレイルの姿はまるで父を彷彿とさせ、翌年のクラシック制覇を予感させるものだった。

そして半年後、その予感は現実のものとなった。

 2歳最後のレースとして選んだGIレース、ホープフルSを難なく制して最優秀2歳牡馬となったコントレイルは翌年春のクラシック、皐月賞にぶっつけで挑んで勝利。続くダービーも直線半ばから一気に伸びて、2着サリオスに3馬身差をつける楽勝であっさりと二冠達成。直線で真一文字に伸び、後続馬を突き放していくコントレイルの姿は15年前にダービーを制した父の姿とダブって見えた。

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コントレイル 日本ダービー優勝 無敗で2冠達成 写真:日刊スポーツ/アフロ

 その走りだけでなく、この親仔は性格も似ている。厩舎では「お坊ちゃま」と呼ばれていたディープインパクトと同様、コントレイルも関係者から「優等生」と評され、反応の良さ、頭の良さは抜群。その証拠としてコントレイルは皐月賞とダービーでそれぞれ異なる戦法で勝ってみせた。毎回のように出遅れ、後方から一気に追い込むレーススタイルだった3歳春のディープインパクトと比べると、コントレイルの方が賢いかもしれない。

 だからこそコントレイルが菊花賞で走る際、心配なのが同じコースを2周走るというコース形態だ。かつてディープインパクトは菊花賞1周目のホームストレッチを最後の直線と勘違いしてしまい、キャリアで初めて道中掛かってしまった。三冠を達成したから今だからこそ笑い話として語られるエピソードだが、結果的にディープインパクトの頭の良さが仇になったと言えるだろう。

果たしてコントレイルはどうだろうか。

 15年前の父と同じく、1周目のホームストレッチを最後の直線と勘違いして掛かってしまうのか、それともいつものように涼しい顔をして駆け抜けるのか――今年の菊花賞、コントレイルの三冠制覇を祈念しつつ、1周目のホームストレッチで彼がどんなしぐさを見せるかに注目したい。

■文/福嶌 弘(フリート)


コントレイル 競走成績

年 レース名 着順 騎手(2着馬)単勝オッズ
2020 神戸新聞杯(GII)1着 福永祐一(ヴェルトライゼンデ)1.1
2020 日本ダービー(GI)1着 福永祐一(サリオス)1.4
2020 皐月賞(GI)1着 福永祐一(サリオス)2.7
2019 ホープフルS(GI)1着 福永祐一(ヴェルトライゼンデ)2.0
2019 東スポ2歳S(GIII)1着 R.ムーア(アルジャン)2.5
2019 2歳新馬 1着 福永祐一(フレーヴォ)1.7


菊花賞 枠順

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第81回 菊花賞(GI)
2020年10月25日(日)4回京都6日

枠-馬番 馬名(性齢 騎手)前日単勝オッズ
1-1 ディアマンミノル(牡3 幸英明)144.3
1-2 ガロアクリーク(牡3 川田将雅)122.0
2-3 コントレイル(牡3 福永祐一)1.1
2-4 マンオブスピリット(牡3 M.デムーロ)183.3
3-5 サトノインプレッサ(牡3 坂井瑠星)121.0
3-6 ヴェルトライゼンデ(牡3 池添謙一)16.0
4-7 ダノングロワール(牡3 北村友一)108.4
4-8 ディープボンド(牡3 和田竜二)71.5
5-9 アリストテレス(牡3 C.ルメール)38.3
5-10 サトノフラッグ(牡3 戸崎圭太)74.3
6-11 バビット(牡3 内田博幸)15.3
6-12 レクセランス(牡3 松山弘平)176.3
7-13 ロバートソンキー(牡3 伊藤工真)91.7
7-14 ヴァルコス(牡3 岩田康誠)75.6
7-15 ブラックホール(牡3 藤岡佑介)157.6
8-16 ターキッシュパレス(牡3 富田暁)270.3
8-17 キメラヴェリテ(牡3 松若風馬)375.9
8-18 ビターエンダー(牡3 津村明秀)303.9

※出馬表・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。