東京五輪候補の実弟とともに世界へ 勝負の辛酸を嘗めた元お笑い芸人が挑む次戦
元お笑い芸人という異色の経歴を持つ総合格闘家でONEアスリートの高橋遼伍(KRAZY BEE)。実弟の高橋昭五(警視庁)はグレコローマンスタイル・レスリング67kg級の日本代表で、来週開催予定のアジア予選で東京オリンピック出場枠を狙う強豪だ。
兄弟仲はいいと言いながら、遼伍は「実は昭五とは半年ほど会っていなかった」と打ち明ける。「それでも、つい数週間ほど前、日本で一緒にトレーニングをしました。久々に一緒に練習して、自分がすごい上達していることを感じました。弟も次の国際大会でメダルを獲ったり、上位に行けば、オリンピック出場も確定すると思う。負けてはいられない」
実弟とともに遼伍にも世界で闘うチャンスが訪れた。11月20日に配信される『ONE:INSIDE THE MATRIX IV』で、ユン・チャンミン(韓国)と激突するのだ。
「チャンミンはテレビ番組の企画で、日本で試合をしていたことは知っています。それで、ONEデビューして連勝中。ただ、彼の過去の対戦相手のプロフィールがよくわからないのでなかなか読めない。キャリアは浅いけど、体も急に大きくなったし、油断はしていない」
遼伍といえば、今年1月10日に行なわれたONEの前戦で後にONEフェザー級世界王者となるタン・リー(米国)と激闘を繰り広げたことで有名。しかし試合中一瞬スキを見せたことで黒星を喫してしまったことで、勝負の世界の厳しさを改めて知った。
「試合の流れを掴み始めたかなという時に、相手の足をキャッチしたタイミングでバランス崩してやられてしまった。試合は凡ミスひとつで試合が終わる。いい勉強になりました」
タン・リー戦の反省を遼伍はチャンミン戦で存分に活かすつもりだ。「今まで打撃以上にレスリングを練習してきたけど、あまり試合では使っていない。今回はレスリングと打撃をしっかりミックスさせて闘わなければいけないでしょうね」
得意のカーフキック(相手のふくらはぎを狙うローキック)を繰り出すとともに、本職のレスラーを相手に磨きに磨いたタックルでチャンミンからテイクダウンを奪えるか。
(スポーツライター 布施鋼治)