凱旋門賞制覇に日本が貢献!『2人の騎手の友情』知られざる感動ストーリー

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2022.1.5


世界が絶賛!日本の匠 ~競馬を変えたメイドインジャパン~

競走馬に騎乗する際、騎手はあらゆる馬具を装着してレースに臨んでいる。

競走馬をリードするための手綱に鞭、背中に乗るための鞍、そしてアブミにブーツなど... そのすべてが激しいレースを走るために使われている。

そして近年、そうした馬具を作る日本の匠たちは世界中のホースマンから称賛されている。今年の凱旋門賞を制したトルカータータッソ(牡5・独)が使用していた鞍はなんと日本製だったことが世界で大きな話題になった。

ドイツ馬の凱旋門賞初制覇を支えたソメスサドルと2人の騎手の友情

2021年で記念すべき100回目を迎えた凱旋門賞。

世界最高峰のレースとして知られるこの一戦を史上初めてドイツ産馬のトルカータータッソが制したことは大きなニュースとして報じられたが、彼らが使っていた鞍が日本製のソメスサドルという鞍だったことは意外と知られていない。

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「ソメスサドルの鞍は馬の背中にパーフェクト!」トルカータータッソの騎手を務めた、ルネ・ピーヒュレクは惜しげもなくこう語る。他の鞍とは違い、馬の背中に完璧にフィットすると身振り手振りを交えながら教えてくれた。

そんなピーヒュレク、優勝直後からソメスサドルを指さして称賛していたが、その鞍に記されていたのは「F・Minarik」の文字だった。

実はこのソメスサドルの鞍はピーヒュレクのものではなく、先輩騎手のフィリップ・ミナリクから譲り受けてのものだった。

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ドイツのトップ騎手だったミナリクはドイツ競馬界きっての親日家。

2015年のジャパンCではピーヒュレクを助手に従えて来日するなど、強い師弟関係で結ばれていることがわかる。そのミナリクはピーヒュレクに事あるごとに「ソメスサドルの鞍は特別」だとよく語っていたという。

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そんなミナリクだったが、2020年の夏に落馬事故に遭い4ヵ月の昏睡状態に。

奇跡的に一命をとりとめたが、騎手としてのキャリアは断たれることに。

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まさかの師匠の引退に際し、ピーヒュレクはミナリクに「ソメスサドルの鞍を譲ってほしい」と懇願。可愛い後輩の願いに応えたミナリクも惜しげもなくプレゼントしたことがドイツ馬初の快挙に繋がった。

2人のドイツ人騎手を繋ぎ、ドイツ馬初の快挙をアシストしたソメスサドルは北海道砂川市に会社を構えている。

1964年に創業して以来、長年培ってきた馬具製作の技術により天皇陛下の即位の礼の際に使用する馬車具一式の製作ももちろん、バッグや革製品などの販売も行っている。

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70名ものスタッフがすべてハンドメイドで制作しているが、鞍を担当する職人はたったの4人。すべてハンドメイドの鞍は30個のパーツを組み合わせていくが、4人の担当はそれぞれ異なる。

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鞍と腹帯を繋ぐ託革と呼ばれるベルト部分を縫い、あおりと呼ばれるカバー部分を作成。

ほんの少しのズレも許されないミリ単位の調整を経て、最後にすべてのバランスを整える。100背の鞍があれば、すべて同じものを作ることが職人としての使命だと彼らは口をそろえて語った。

丹精込めて作られた職人の技術が光るソメスサドルの鞍は今や日本の競馬界で7割以上のシェアを誇る。

川田将雅、クリストフ・ルメールといった国内のトップジョッキーはもちろん、日本競馬界のレジェンドとも言える武豊も30年以上、ソメスサドルを愛用し続けているという。

武豊はソメスサドルについてこう語った。

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「もう、信頼関係ですね。この鞍に命を預けて乗るようなものですからね。最近では海外の騎手でも使っている人が増えましたね。有名ですよ」

武豊の言葉通り、ソメスサドルはドイツ馬初の快挙を見事にサポート。普段、騎手と話す機会がない職人たちはこの快挙についてどう思っているのか? ミナリク、ピーヒュレクとソメスサドルの鞍職人4名による初めての対談を行った。

「変えるところなんて何もない。世界一の鞍なのだから、そのまま作り続けて欲しい」(ピーヒュレク)

「ドイツの騎手のためにソメスサドルの鞍を10背オーダーした。ドイツの騎手たちの発展に役立ててほしい」(ミナリク)

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...ミナリクもピーヒュレクも、ソメスサドルの鞍職人4人に感謝の言葉を惜しまなかった。

対談後、「やってきたことが報われた」と、ソメスサドルの鞍職人たちは語った。

北の大地から生まれた鞍が世界最高峰のレースを制する――

トルカータータッソによる凱旋門賞制覇は騎手や職人たちのたゆまぬ努力が生んだ、一つの結晶と言えるだろう。

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【テレビ東京スポーツYouTube】
https://youtu.be/lWiqi0dSrEQ

世界が絶賛!日本の匠 〜競馬を変えたメイドインジャパン〜
日本がスゴイ!快挙!世界最高峰の競馬レース「凱旋門賞」で、メイドインジャパンの馬具が優勝に貢献していた!さらに武豊騎手が競馬人生を込めた究極の馬具製作現場に密着

【テレビ東京スポーツYouTube】
見逃し配信中:https://www.tv-tokyo.co.jp/japanese_artisans/