サッカー日本代表 サウジ戦勝利でW杯出場へあと1勝に

2022 FIFA W杯 アジア最終予選 伊東が追加点 写真:JFA/アフロ
サッカー日本代表がチームの成長を感じさせる戦いで、今年11月のワールドカップ(W杯)カタール大会出場へ、あと1勝に近づいた。2月1日に埼玉スタジアムで行われたアジア最終予選第8戦でB組首位のサウジアラビア代表に2-0と快勝して5連勝とし、2試合を残して無条件での予選突破となる2位をキープした。
MF伊東純也選手(ヘンク)が1ゴール1アシスト、MF南野拓実選手(リバプール)も最終予選初ゴールの活躍で、日本は次のアウェイでのオーストラリア代表戦に勝てば、7大会連続での本大会出場が決まる。
昨年10月にアウェイでサウジアラビアに0-1と敗れて最終予選3戦で2敗目を喫した日本だったが、今回のホームでの再戦に、調子を掴めずに苦しんでいた前回対戦時の姿はどこにもなかった。
勝てば突破が決まるサウジアラビアは立ち上がりから攻める姿勢を見せ、その対応で序盤こそ落ち着かなかったが、相手の中盤選手の負傷交代もあり、前半半ばからは日本はボールを支配。
前回の対戦時には累積警告で不在だった伊東選手が右サイドで積極的に仕掛けて相手ゴールに迫り、前半32分に南野選手が先制。伊東選手のクロスにFW大迫勇也選手(神戸)がニアサイドでスルー。
ボールを受けた南野選手が相手DFとGKの動きを見ながら冷静に左足を振ってゴールを決め、最終予選初得点をマークした。
後半5分には日本は右サイドでの作りから左へ展開。南野選手からパスを受けたDF長友佑都選手(F東京)が中へ入れると、伊東選手が右足で捉えて豪快にゴールネットを揺らして2-0とした。
1ゴール1アシストの伊東選手はこれで4戦連続得点。5日前の中国戦でも先制のPKを獲得し、追加点も決めており、2試合連続でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍だ。右サイドのスピードスターが、最終予選の出だしで躓いた日本の復調の原動力となっている。
伊東選手は、「2点目を獲りたいと思って後半に入ったので、決まって良かった」としながらも、自身のゴールよりも「アシストやサイドでクロスを上げたのがよかった」と、味方の得点に貢献できたことを喜んだ。
得点力不足に苦しんできた日本だが、2試合連続で2-0の勝利。2戦連続で同じ先発で臨んだことで、連携もより滑らかになった印象だ。
追加点のチャンスもあった。南野選手は後半開始早々と半ばにも相手ゴールを脅かし、交代出場したFW浅野拓磨選手(ボーフム)とFW前田大然選手(セルティック)も相手GKと1対1になるなど、あと少しでゴールネットを揺らしていたという場面を作った。
左サイドで長友選手が攻守に積極的なプレーを見せたことも、チームのプレーを活性化した。
伊東選手は、「負けられない戦いが続く中で、自信をもってやれている。連携も何回かいい場面を作れている」と手ごたえを口にした。
中盤左でインサイドハーフを務めたMF守田英正選手(サンタクララ)は、左サイドでの長友選手と南野選手の動きを活性化するために、流れを見ながら右の田中碧選手とポジションを入れ替わったことを試合後に明かしたが、選手がより良く状況を判断して試合を運んだことを示すエピソードだろう。
最終ラインでも、DF谷口彰悟選手(川崎)とDF板倉滉選手(シャルケ)のセンターバックの二人が、中国戦に続いて安定したパフォーマンスを披露。両サイドバックや中盤と連携して、左サイドバックを中心に崩しにかかったサウジアラビアをシュート2本に抑えた。
日本はDF吉田麻也選手(サンプドリア)とDF冨安健洋選手(アーセナル)という主力センターバック2枚を欠く中でのグループ首位との対戦だったが、新しいDFのオプションを手にした。
板倉選手は、「なんとしても勝点3と思っていて、それが(中国戦と)2試合で達成できたのでよかった。90分通して全員集中していたし、確認の声を90分間切らさずにやっていた。そういうことを、こまめに丁寧にやったことが(失点)ゼロという結果につながったと思う」と話し、表情には安堵と達成感か感じられた。
森保監督は、「日本の選手層の厚みを確認できた」と収穫に言及。また、「これまで我々が積み上げてきたことを、選手たちがいいコミュニケーションとりながらレベルアップしてきてくれている。そのベースの上に、相手によってオプションを個々の判断でつけ加えてくれている」と、選手たちの対応を評価した。
取材・文:木ノ原 句望