悲願のW杯優勝 メッシの喜び「これ以上望むものはない。コパアメリカもW杯も獲った。これ以上何がある?」

サッカー

2022.12.22

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Photo by Chris Brunskill/Fantasista/Getty Images

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会は12月18日、アルゼンチン代表の36年ぶりの優勝で幕を閉じた。

 ドーハ近郊のルサイルスタジアムで行われた決勝で前回王者のフランスと対戦。延長3-3の末に突入したPK戦を4-2で制して、1978年、1986年に続く3度目の栄冠を獲得した。

 キャプテンで7得点もマークしたMFリオネル・メッシ(PSG)が大会MVPに選出され、優勝に華を添えた。

  水色と白のストライプのシャツやスカーフに身を包んだサポーターの歓喜に満ちた大合唱がルサイルスタジアムに響きわたり、その歌声に合わせてピッチ上のアルゼンチン代表選手たちが満面の笑顔で飛び跳ね、踊り続ける。

 36年の時を経てアルゼンチンが悲願のW杯優勝を遂げた祝いの宴だ。

メッシの喜び

 ピッチ上でサポーターと喜びを爆発させて歌い踊る選手たちの中央で、無邪気に喜びを弾けさせていたのがキャプテンも務めたメッシだった。

 その顔は喜びと充実感で輝いていた。表彰式では授与される前に展示された優勝トロフィーに近づいて、愛おしそうにキスをした。

 2014年ブラジル大会決勝でドイツに敗れて8年、このチャンスは逃さなかった。今大会ではプレーヤー・オブ・ザ・マッチに5回選ばれる活躍で、大会MVPは2014年に続いて2度目の受賞となった。

 メッシはこの日の試合でW杯史上最多26試合出場も達成。

 大会得点王こそ1得点及ばずに逃したが、1大会7得点はアルゼンチン代表史上最多で、大会通算13得点は歴代4位タイ。しかも、同一大会でグループステージから決勝までの各ラウンドでの得点は大会史上初だという。

 メッシはクラブではPSGを含めて11回のリーグ制覇や4度のUEFAチャンピオンズリーグ優勝、3度のクラブワールドカップ優勝などの多くの成功を収め、個人でも7度のバロンドールと2度のFIFA年間最優秀選手賞受賞なども手にしてきた。

 代表でも昨年コパアメリカ南米選手権で優勝を遂げたが、そのなかで、2005年の代表デビューから170試合以上を戦ってきて、「これだけがなかった」(メッシ)というのがW杯のタイトルだった。

 それを手にしたメッシは、「みんなが望んでいたトロフィーを手に、国に戻ることができる」と喜んだ。

 アルゼンチン代表では1986年大会優勝の立役者となった故ディエゴ・マラドーナ氏が長年英雄として認識されてきた。

 早くから才能を示していたメッシは、その後継者として常に偉大な英雄と比較され、周囲から大きな期待を寄せられてきた。そして5回目の挑戦でやっとW杯優勝を手にした。

 これでようやく、マラドーナ氏との比較や呪縛、重責から解放されるに違いない。

 アルゼンチンとフランスの決勝は互いに一歩も譲らずPK戦にまで突入したが、両チームのエースが活躍した接戦、大会の締めくくりにふさわしい見ごたえのあるものとなり、今後への期待を抱かせるものでもあった。

 その思いはメッシも同じなのか。決勝後のアルゼンチンのTV局の取材に、代表活動を続けたい意向を口にしたと英紙などが報じた。

 その一つ、英紙ガーディアンの電子版では、「僕はサッカーを愛しているし、代表チームの一員でいることを楽しんでいる。世界チャンピオンとしてあと数試合を経験してみたい」と語ったとされ、「これ(W杯)で自分のキャリアを締めくくりたかったし、これ以上望むものはない。こういう形でキャリアを終えるのは感動的だ。コパアメリカもW杯も獲った。これ以上何がある?」と語ったと報じられた。