セレッソ大阪復帰の香川真司「今の自分自身を最大限発揮する。もっと飛躍したいし、成長していきたい」

元日本代表MF香川真司選手のセレッソ大阪加入会見が2月5日に東京都内で行われ、ベルギーリーグ1部のシントトロイデンから古巣へ復帰した33歳は「今の自分自身を最大限発揮する」と述べて、ハングリーに戦う姿勢と選手としての成長への強い意気込みを示した。
背番号はセレッソのエース番号「8」に決まった。
12年半ぶりにJリーグで古巣のセレッソに復帰を決めた香川選手は、短い会見のなかで、戦う姿勢とプレーへの熱い思いを言葉に込めて期待を語った。
それが強く現れたのが、チームへ何を還元したいかを問われたときだ。
ドイツのドルトムントやイングラドのマンチェスター・ユナイテッドなど欧州6ヶ国でキャリアを重ねてきた香川選手は、「経験を伝えることは、あまり考えていないというと語弊があるかもしれないが」と前置きした上で、こう続けた。
「僕自身は今の自分が持っているものをピッチで発揮する、日々のトレーニングで証明し続ける。ずっと変わらずに続けているシンプルなことを、誰よりもやり続けないといけないと思っている」
「グランドでみんなと一緒に目標に向かって切磋琢磨しながら戦い続けていきたい。今33歳だが、18歳だろうが(選手は)横一列。競争は競争。年齢は関係ない。自分はこれからももっと飛躍したいし、成長していきたい」と意気込んだ。
さらに、「サッカーに集中して自分のプレーで評価されたい。僕自身はいまの自分自身を最大限に表現して、ここからもっともっと成長していきたいという気持ちが強いし、それを成し遂げられる環境にあると思っている。非常にワクワクしている」と語った。
これらの言葉に、日本代表でも97試合に出場して31得点を記録している香川選手は、セレッソで迎える新シーズンで選手として勝負する覚悟のようなものが伝わる。
今回の日本復帰の決断については、「22年のワールドカップが終わって、自分のなかではそこまではヨーロッパでやると決めていた。そのあとは自分のなかでどう感じるか。そういうことを大事にしていた」と振り返り、昨秋受けた足の手術後にリハビリをしながら考えを巡らせ、「このタイミングがベストと思って決断した」と語った。
Jリーグでのプレーは2010年5月以来となるが、欧州でプレーを続ける間もJリーグの試合を見ていたそうで、セレッソやJリーグについての認識にブランクはなさそうだ。
セレッソは小菊昭雄監督が2021年シーズン途中に就任し、昨季はリーグ5位で一昨年の12位から上昇。ルヴァンカップでは2連連続で準優勝となるなど右肩上がりの成績を残してきた。今季はリーグ上位3位以内とタイトル獲得を目標としている。
香川選手は、「小菊監督になって1年半で着々とステップアップしているし、目標設定も上がってきている」と語り、今季へついては「間違いなく、今年は去年より良い成績を残せると思っている。そこに自分がどう加わって新しいものを生み出していけるか。日々、イメージをしている」と言う。
ポジションについてこだわりはないとして、「どこでも監督の求めるところで、自分自身の特長を出せれば」と述べて、「僕らがチームとして、もっと大きく飛躍できるようにしたい。その意味でこの1年は非常に大事」と語った。
Jリーグについても、映像で見るものと実際のプレーは異なるとしながらも、「競争力やサッカーのインテンシティは非常に上がっている」という認識を披露。「どのチームとの対戦も楽しみ。非常にタフな試合になるかと思っている。特にアウェイは欧州では難しいものだったが、日本でも変わらないと思っている。そういうものを楽しみにしながら戦っていきたい」と新しいシーズンへの思いを膨らませた。
一方で、年々厳しくなる日本の夏の酷暑への不安も吐露。高温多湿で湿度が低い欧州とは異なる性質に、「僕自身12年ぶりで、不安な気持ちはある。タフな戦いになると思うが、しっかり準備していきたい」と話した。
会見では森島寛晃社長から背番号「8」のユニフォームを手渡された。セレッソのエース番号で、現役時代につけていた森島社長から受け継いで香川選手も移籍前につけていた番号だ。
香川選手は「セレッソにとっての『8』は歴史のある番号。森島さんがずっと背負われてきて、僕自身も。このタイミングでまた背負うことは光栄なことで、その意味は理解している。背負って戦えることを喜びに変えて、自分らしくその番号を大きなものにしていければいい」と話した。
チームはタイと宮崎でのキャンプを経て、2月7日から大阪で練習を始め、今季初戦の2月18日、ホームでのアルビレックス新潟戦へ向けて調整を続ける。
貪欲にプレーに向き合う姿勢を言葉の端々に滲ませた香川選手。新しいシーズンが始まる。
取材・文:木ノ原句望