【阪神JF みどころ】いつもと違うからこそ面白い 2歳女王決定戦

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2024.12.8

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「いつもと違う」――これが今年の阪神JFのテーマと言えるだろう。

1990年以来34年ぶり、牝馬限定戦となってからは初となる京都開催で行われる2歳女王決定戦は例年とは違う結果となる予感がする。

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物理的な話をすれば、京都競馬場の直線には坂はないし、長さも阪神競馬場と比べると70mほど短くなる。

それだけに先行馬が有利になるかと思われる。2000年以降、阪神JFで4角先頭に立って押し切った馬は3頭。5年前のレシステンシア以来の逃げ切り勝ちが見られるかもしれない。

だが、阪神JFと言えば差し馬が台頭するシーンを思い浮かべる人も少なくないだろう。

ウオッカやブエナビスタ、そして2022年のリバティアイランドなど、まだあどけない少女だった彼女たちが大人の階段を上るかのように一歩、また一歩と切れる末脚で先行馬たちを交わしていく姿に胸を躍らせたことだろう。

「いつもと違う」阪神JFではどんなレースが見られるか。

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今から楽しみでならないが......今年の主役を張るのはブラウンラチェットだろう。

兄はケンタッキーダービーで3着に入るなど、国内はもちろん海外でも互角に渡り合うダート界のトップホース・フォーエバーヤング。

父がキズナに替わったことで妹のこの馬には芝向きの素軽いスピードが備わったのか、デビュー戦では3番手から動いて快勝。

そして2戦目のアルテミスSではスタートからスッと3番手に付けて流れに乗り、直線では逃げるミストレスを交わして抜け出し快勝。先行抜け出しの王道スタイルで重賞初制覇を成し遂げた。

440キロ程度という小さな馬体ながら、大きなストライドで伸びてくるその姿は大物感たっぷり。

距離短縮にもすんなりと対応していくところやスタートからスッと前に付けていける素軽さなど、レースセンスの高さも魅力。

大一番の阪神JFでもクリストフ・ルメールのエスコートを受け、好位追走から押し切る優等生なレース運びで2歳女王の座を射止めるだろうか。

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ソツのないレース運びで結果を出してきたのがブラウンラチェットなら、テリオスララはその逃げ脚でファンを魅了する。

デビューから一貫して1800mのレースに挑んできた彼女の武器はそのダッシュ力。

デビュー戦では3番手から流れに乗って2着に食い込むと、続く未勝利戦ではスタートから楽に逃げて流れに乗り、そのまま粘って勝利。上がり3ハロンの時計はメンバー最速の34秒9でまとめた。

一息入れて迎えた秋緒戦の萩S。ここでもテリオスララはスタートから無理なく先手を取ってペースを作ると、前半3ハロンを37秒2というスローな流れに落とし、直線ではもう一段ギアを入れてラストスパート。

迫りくるディアナザールに1馬身3/4もの差を付けて逃げ切り2連勝。上がり3ハロン33秒7はまたもメンバー最速というキレ味を誇った。

スタートから逃げてペースをつかみ、速い上がりを使って押し切るというのはレシステンシアやメジャーエンブレムといった歴代の2歳女王たちと遜色ないレーススタイル。

初めてのGⅠ挑戦となるこの舞台でも敢然と逃げて、ヒロインの座を射止めてみせるか。

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まだまだ未完成な2歳馬たちの争いである阪神JFは抽選を潜り抜けてきた馬がスポットライトを浴びるということもある。そんな勢いに乗っていきたいのがショウナンザナドゥだ。

姉にミスエルテ、ミアネーロと2頭の重賞勝ち馬を持ち、2年前のセレクトセールでは1億8500万円で落札された。

生まれながらにして大きな注目を集めてきた彼女は6月の新馬戦スタート日に京都でデビューして2着に終わったが、上がり3ハロンの時計はメンバー最速の33秒8と大器の片鱗を見せると、続く未勝利戦では後続に5馬身差を付ける圧勝で初勝利をマークした。

そこから一呼吸を入れて迎えたアルテミスSでは逃げ・先行馬が有利な流れの中で直線だけで猛然と追い込み3着。

勝ったブラウンラチェットには0.2秒差を付けられたが、2着ミストレスとはクビ差の接戦。高いポテンシャルを感じさせる内容だった。

ここまで3戦1勝ながら、9分の2という抽選を突破した強運と高いポテンシャルは今回のメンバーでも随一のものがある。

京都のマイル戦はデビュー勝ちを収めた舞台でもあり得意としている。前が忙しくなれば、直線で豪快な末脚を見せてくれるかもしれない。

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そして、今年の阪神JFで最大の注目を集めたのがアメリカからの遠征馬、メイデイレディだろう。

デビュー戦では早めにスパートを打つ形で勝利を収めると、続くケンタッキーダウンズジュベナイルフィリーズというリステッドレースでも鋭い差し脚を見せて連勝。

3戦目のGⅡ・ジェサミンSでも直線でライバルたちを差し切りハナ差で重賞初制覇を達成。ここまで3戦中2戦をハナ差で制するという勝負強さを見せた。

そして迎えたブリーダーズCジュベナイルフィリーズターフは欧州からの遠征馬レイクヴィクトリアに屈したものの、自慢の末脚を繰り出して2着に健闘。地元アメリカ勢の意地を見せてくれた。

海外からの遠征馬が日本の2歳GⅠに遠征してくるのはこれが初めてのケース。

まさに黒船襲来ということで大きな注目を集めているが、ここまで走ったレースはすべて異なる競馬場でのもの。環境の変化には強いタイプでなおかつ良馬場でも結果を残しているため、スピード勝負にも対応可能。

初めての右回りコースと日本の馬場がどう出るかだが、世界最高峰の騎手、フランキー・デットーリとのタッグを組むのならこなせる可能性は十分にある。「いつもと違う」阪神JFで外国馬初の勝利を掴むだろうか。

コースも異なれば、初めての外国馬が参戦するなど何かと例年とは異なる今年の阪神JF。混戦を抜け出し、ニューヒロインの座を襲名するのは果たしてどの馬だろうか。


■文/福嶌弘

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【予想配信】阪神JF|https://youtube.com/live/JfPZVX1_lvk

■第76回阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)枠順
2024年12月8日(日)7回京都4日 発走時刻:15時40分

枠順 馬名(性齢 騎手)
1-1 ビップデイジー(牝2 幸英明)
1-2 テリオスララ(牝2 M.デムーロ)
2-3 ダンツエラン(牝2 団野大成)
2-4 ジャルディニエ(牝2 北村友一)
3-5 ジューンエオス(牝2 藤岡佑介)
3-6 モズナナスター(牝2 田口貫太)
4-7 ミストレス(牝2 坂井瑠星)
4-8 カワキタマナレア(牝2 鮫島克駿)
5-9 ショウナンザナドゥ(牝2 池添謙一)
5-10 ブラウンラチェット(牝2 C.ルメール)
6-11 クリノメイ(牝2 荻野琢真)
6-12 アルマヴェローチェ(牝2 岩田望来)
7-13 コートアリシアン(牝2 戸崎圭太)
7-14 ランフォーヴァウ(牝2 松山弘平)
7-15 リリーフィールド(牝2 武豊)
8-16 スリールミニョン(牝2 永島まなみ)
8-17 メイデイレディ(牝2 L.デットーリ)
8-18 ミーントゥビー(牝2 松岡正海)
※出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。

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