【日本ダービー】目指せ二冠制覇!史上最速の皐月賞馬・ロブチェンのルーツとは

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2026.5.30

5月23日(土)、テレビ東京で「日本ダービー2026 いま頂点へ」が放送された。

2023年に生まれた3歳馬7944頭の頂点であり、競馬界最高の栄誉である日本ダービー。

ホースマンにとって最大の栄誉となるビッグタイトルを手にするために今年も東京競馬場を舞台に熱い戦いが繰り広げられるが...

この番組では夢の舞台へ挑む各馬に秘められたエピソードや関係者たちの知られざる想いに迫った。

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その中でも今回は皐月賞をレコードタイムで逃げ切り勝利したロブチェンに注目。

2冠制覇を狙う世代最速の王のルーツは果たして、どんなホースマンが携わっているのだろうか。

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パワーは素晴らしいも「怖がりだった」幼少期

ロブチェンが生まれたのは北海道のノーザンファーム早来。

ディープインパクト、イクイノックス、そしてドウデュースなど数々の名馬がここで誕生し、生産馬による日本ダービー制覇は史上最多となる13回。名実ともに日本一の大牧場と言える。

そんな名門ファームで2023年に生まれたのがロブチェン。この年に繁殖厩舎長に就任し、ロブチェンを担当した浅倉佑衣は「可愛いんですけどね」と前置きしつつ、当時のことをこう振り返る。

「とにかく怖がりな子供でしたね。若いスタッフが飛び出していくと怖がりでスパッと行ってしまうので難しい馬だなって思っていました。このころからパワーはすごいし、低く走るので、他の馬と体重の乗り方が違うので引くのが大変でしたよ」

現在の堂々と走るロブチェンの様子からは少々意外なエピソードが飛び出したが...

今年の皐月賞当日、浅倉はカツテの担当馬の雄姿を見るために中山競馬場にやってきた。スタートから逃げていったロブチェンの堂々たる走りを見て、その成長ぶりに目を細めた。

「大歓声の中、平然としていたし、肝が据わった走りでビックリしました。あんなに小さくて手間がかかっていた馬が立派になりましたね」

怖がりだった仔馬が、大観衆が集まる競馬場で悠然と走れるようになったのは、浅倉の愛情にあふれた育成がベースになったのかもしれない。

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調教を積むごとに上昇。父に勝るとも劣らぬ好素材に

1歳の夏、ロブチェンは調教厩舎に移動し、本格的なトレーニングを受けることになったが、ここで出会ったのが厩舎長の加我烈士。

2024年に厩舎長に就任した加我は浅倉と同様、就任初年度にロブチェンを担当することになった。

ロブチェンの父は菊花賞、天皇賞(春)を制したワールドプレミアだが、くしくも加我はデビュー前のワールドプレミアを担当していた。父子の背中を知る数少ない男は2頭を比較して紹介してくれた。

「ワールドプレミアは柔らかくて運動神経も抜群で、絶対走ると思っていましたが、ロブチェンはそこまでのインパクトは感じなくて目立っていなかったんです。ですが、調教を積むうちにどんどん馬が変わっていって、これなら活躍できると思いました」

各馬の調教メニューを決めるのは厩舎長の大事な仕事だが、加我は調教メニューを組む際、短所を補うのではなく長所を伸ばすことを意識しているという。「長所を伸ばすことでとんでもない馬になるかもしれないですからね」

加我によるのびのびとした調教の元、才能が開花していったロブチェンは加我の下を離れて3ヵ月後のホープフルSを制覇した。

「沈み込むように走って、直線では切れ味を出していたので、競馬でもそういう走りをしたので育成がしっかりつながったと思いました」と、自信を深めることができたという。

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GIホースに匹敵する背中。"チェンさん"は二冠へ向けてひた走る!

皐月賞から2日後、栗東の杉山晴紀厩舎には激闘を終えたロブチェンがいた。

調教助手の瀬間駿太郎は「チェンさん」と呼んでねぎらい、普段の世話をしているという調教助手の房野陽介はロブチェンの大好物だという青草を持ってやってきた。

「エサはバクバク食べるし、毛ツヤもいいし、一生懸命に走る」。そんなロブチェンに初めて跨った時の衝撃を房野は今でも覚えているという。

「背中がやばい、えげつないと思いました。前進がしなるように動くんです。同じ時期にジャスティンパレスにも騎乗しましたが、ほぼ同じでしたね」

ジャスティンパレスと言えば、天皇賞(春)を制した厩舎の看板ホース。

房野はそれと同じ感覚を2歳馬に感じたという。実際、ホープフルS、皐月賞とGIタイトルを積み重ねるロブチェンを見るとその感覚は間違っていなかった。

調教助手となって26年、初めてのビッグタイトルをプレゼントしてくれた相棒に対し、房野は「この馬にはまだ上がある」と二冠制覇へ自信をのぞかせた。

生産牧場から育成牧場、そして杉山晴紀厩舎......どこで話を聞いても二冠制覇へ大きな期待を寄せられているロブチェン。

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最後に鞍上を務める松山弘平がこう答えた。

「ダービーはみんなが目指す頂点。これだけの馬に乗れるのは幸せで、最後に手綱を握るのは自分なのでみんなの期待に応えたい。いつも通りの力を発揮できれば結果は付いてくる。ロブチェンと人馬一体になって頑張りたい」

今年のダービーの直線、ロブチェンはトレードマークとも言える低いフォームで疾走し、二冠制覇を果たすのだろうか。


■文/福嶌 弘