“先輩・渋野日向子”との絆、女子プロゴルファー・石川怜奈「次はわたし」突き抜けた個性を武器に目指す未来

そこに秘められたドラマをあなたはまだ知らない
プロ2年目の女子ゴルファー石川怜奈。愛称は「レナゴン」。キュートな笑顔は先輩譲り。彼女は、渋野日向子の後輩なのだ。
渋野日向子がその実力を認める石川の得意技は、トッププロでも嫉妬するというドライバーショット。平均飛距離は260ヤードで、これはレギュラーツアー出場者の中でもトップクラスの飛距離を誇る。
かつてはインタビューでも飛ばしていた。一昨年のプロテストの時は先輩・渋野を呼び捨てにし「早く渋野と同じ舞台で戦いたい。負けんでぇ」とビッグマウスを披露。あの頃は怖いものなしだった。でも今は知ってしまった。プロゴルファーは、飛ばすだけでは食べて行けない。
「次はわたし」
ゴルフは上がってなんぼの世界。小技に磨きをかけたいが今の石川にはコーチも専属キャディも雇う余裕がない。移動も一人。運転するのも自分だけ。時には6時間以上もかけて会場に向かう。
【動画】女子プロゴルファー・石川怜奈 "偉大な先輩"との絆/Humanウォッチャーー
でも前を向く理由があるから苦労は厭わない。先輩・渋野日向子を始めとした若い世代の台頭が眩しい。
ツアーは今や二十歳そこそこの若手が主役だ。去年コロナ下で行われた14のトーナメントの内、実に10試合でプロ3年目以内の選手が優勝している。
「次はわたし」その思いが石川を突き動かしている。
朝から晩までゴルフ漬けの毎日。そんな疲れた体を癒してくれるものがあるという。それは焼肉。石川は焼肉に目が無い。いつもは2・3人前をペロリ!疲れた体に肉汁が染みた。
久しぶりに会った渋野日向子が驚くほど、この2年で増加した体重。しかし、この体重増加はプレーに関しては吉と出る。ドライバーの飛距離が高校時代と比べて30ヤードもアップしたのだ。
突き抜けた個性は武器となる。
「プロになったからには死ぬ気でやる。」
ニ年前のプロテストの最終選考には、総勢100名のゴルファーが参加。上位20人の枠をかけ、しのぎを削った。石川は磨き上げたパワーを武器にスコアを伸ばしていく。自分の持ち味を前面に押し出したゴルフで見事、難関を突破した。
「プロになったからには死ぬ気でやる。」その言葉にウソはなかった。
プロ1年目の去年10月、岡山で行われた下部トーナメント「ステップアップツアー」でプロ初優勝。この年の下部ツアーでは最高額となる540万円を手にした。
チャンスを活かしたものには新たなチャンスが訪れる。11月、優勝した下部ツアーの姉妹大会であるレギュラーツアーに参加できることになった。
この大会には渋野もディフェンディングチャンピオンとして出場している。先輩に成長した自分を見せられるまたとないチャンス。ツアーでの自分の立ち位置を知る絶好の機会でもある。しかし・・・レギュラーツアーのタフなセッティングに苦しみ予選敗退に終わった。
先輩・渋野からの助言
プロになって初めて当る大きな壁。下部ツアーとの差を肌で感じた石川に真っ先に声をかけた人物はやはり渋野だった。
「怜奈おつかれ!」
悩める後輩に渋野はアドバイスを送る。自分の助言で少しでも後輩の悩みが減ってくれたらいい。
渋野のアドバイスから2週間後、2021年のツアー出場権をかけた予選会に代わる大会を石川はトップ通過。去年は1試合だけだったレギュラーツアーへの出場が一気に10試合以上も増えた。
まず目指すべき目標は賞金ランキング・50位以内の選手などに与えられる来年のシード権。
それは尊敬する先輩・渋野と同じ試合に出る権利を獲得すること。そしていつか憧れの存在を追い抜くことが石川怜奈の恩返しとなるはず。