サッカー U-22日本代表 アジアカップ予選突破で来年の本大会へ

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2021.10.30

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    Photo by Koji Watanabe/Getty Images

     U-22日本代表は10月28日、福島のJヴィレッジで行われたU-23アジアカップ予選で香港代表に4-0の勝利を収め、予選K組を2戦全勝の首位で突破。

    来年6月にウズベキスタンで開催される本大会の出場権を獲得した。FW藤尾翔太選手が2得点、MF郷家友太選手(神戸)、途中出場のFW細谷真大選手(柏)が追加点を挙げた。

     日本は2日前に4-0で勝利したカンボジア代表戦から先発メンバー全員を入れ替えて臨み、23日に2-4で敗れたカンボジア戦から5バックに布陣を変更して守りを固める香港に、ボールを支配してサイドから揺さぶりをかけ、積極的にゴールを狙った。

     先制は前半14分。MF鈴木唯人(清水)のパスを受けたDF畑大雅選手(湘南)が左サイドから上げたクロスに藤尾選手が頭で合わせてゴールネットを揺らした。

     カンボジア戦でMF松木玖生選手(青森山田)、MF甲田英將選手(名古屋U-18)、細谷選手、MF中村仁郎選手(G大阪ユース)ら前線の選手がゴールを決める活躍で勝利に貢献したが、それが刺激になった。

    藤尾選手は、「みんなが点を獲っていて、自分もしっかり獲らないといけない」と感じていたといい、人数をかけてゴール前を固める香港に高さを活かして後半開始4分にも得点。DF佐古真礼選手(藤枝)からのクロスにヘディングで決めた。

    藤尾選手は、「サイドからのクロスにしっかり合わせるイメージが試合前からあった。いいボールをくれたので、あとは決めるだけだった」と2得点を振り返った。

    今季途中でC大阪から育成型期限付き移籍で水戸に挑戦の場を移し、16試合に出場して6ゴールをマークしているが、試合に出続けている良さを代表チームでも活かした。

     チームの3点目は後半18分、途中出場のMF佐藤恵允選手(明治大)からのパスを受けた郷家選手がペナルティエリア右サイドから決めた。

     さらに後半40分には、松木選手が相手にプレッシャーをかけて奪ったボールを受けて細谷選手が持ち上がり、2戦連続得点となるゴールを決めて、日本が4-0で勝利した。

     今回チームが合宿を始めたのは10月22日。だが、24日にリーグ戦があった選手の合流は初戦の前日で、チームとしての調整時間がかなり限られた中での戦いだった。

     その中で冨樫剛一監督は、1戦目と2戦目で先発を総入れ替えし、この日の香港戦では交代出場でGK杉本光希選手(立正大)も投入。招集した23人全員を起用した。コロナ禍で国際試合の機会が限られる中、3年後のパリ五輪を目指す年代中心のチームにとって、貴重な実戦の場となった。

     冨樫監督は「23人全員で2試合をしっかり戦えた。淡々と試合を進めて勝って終わらせる、リスクをしっかり管理するというところはできていた」と評価し、「先発を変えて2チーム編成で戦えたことは育成の成果」と述べた。


    郷家選手、リーダーの自覚

    「個人としてもゴールが欲しかった」という郷家選手は、「(藤尾)翔太が2点目を獲ってくれて相手が折れた」と振り返り、相手の気持ちの変化で生まれた機微を逃さなかった。

     22歳の郷家選手は2024年のパリ五輪の時点ではOA(オーバーエイジ)枠になるが、2019年のポーランドで行われたU-20W杯を経験している唯一のメンバーとして「経験を次に伝える責任がある」と捉えて、リーダーシップを発揮している。

    今年開催されるはずだったU-20とU-17W杯がコロナ禍で中止され、選手たちは挑戦と経験の機会を奪われた。郷家選手は試合前の円陣でそのことに言及。大会が中止になった悔しさとコロナ禍で今予選が開催されたことに感謝して「自分の気持ちに正直になってピッチで表現しよう」と呼びかけた。

    予選突破が決まったが、神戸MFは「まだ本戦出場が決まっただけ。そこを見据えて、クラブに帰ってやろうとみんなで話していた。ほっとしている気持ちは1ミリもない」と話し、本大会へ向けたレベルアップを目指す。

    「みんなで合わせていくところは合わせて、課題は直していきたい。ウズベキスタン大会では僕の世代も出てくる。そこは負けられない」と語り、次の目標を見据えていた。

     U-23アジアカップ2022年大会は、予選を勝ち抜いた15チームと開催国のウズベキスタンの16チームが出場して来年6月に開催される。


    取材・文:木ノ原 句望