ACL 川崎Fが復調の兆しを見せてグループ首位浮上、鬼木監督「一戦必勝」
2022.4.27
ジョホール戦で得点を決めた川崎フロンターレ・小林悠(c)KAWASAKI FRONTALE
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)が前半戦のヤマ場を迎えている。アジアのクラブ王者を決める大会はグループステージ終盤に入り、日本から出場している川崎フロンターレ、浦和レッズ、横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸は16強進出をかけて大一番を迎えている。
マレーシアのジョホールバルで戦っている川崎は、蔚山現代(韓国)、広州FC(中国)、ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)にそれぞれ1-1、8-0、0-0で前半戦を1勝2分けで折り返し、ジョホールとの再戦となった24日の4節で5-0と快勝。勝点を8に積み上げてグループ首位に浮上した。
MF脇坂泰斗選手がFKを直接決めて先制し、右サイドの崩しからFW小林悠選手が2ゴールを加えて前半で3-0にすると、後半も交代出場したFWマルシーニョ選手やMFチャナティップ選手が加点。
川崎本来の軽快な動きとパスワークが戻り、ここからチームのパフォーマンスが右肩上がりになると感じさせるようなプレーを見せた。
小林選手は2戦目の広州戦に続く2得点で今大会でのゴールは4得点に。それだけでなく、ゴールへ向かう貪欲な姿勢で脇坂選手の先制点につながるFKを獲得。チームの流れを変えた。
最近の試合ではサイドでの起用が多かった小林選手は、望んでいたセンターFWとしての先発出場で、「このタイミングでまわって来て、結果を求めてやった」と話した。
後半40分から出場した第3節のジョホール戦でも、第4節の前日にも「自分なら決められる」とゴールの予感があったと言う。
「気持ちの面でいいところに来ている。これを継続したい」と小林選手。吹っ切れたような表情には、2020年シーズンで引退したOBの中村憲剛さんとの会話があったとベテランFWは明かした。
今季、サイドでプレーする交代出場が続いて悩んでいた頃、中村さんから「絶妙のタイミング」(小林選手)で来た電話で悩みを打ち明けると、「もっとギラギラして、ピッチに入ったら何かしてくれるのが悠のいいところだから、と言ってくれた。もう一度、貪欲にと気持ちの整理ができた」と言う。
それが今大会の4得点につながり、特にジョホール戦の2点目はDF山根視来選手のシュート性の強いクロスに右足のボレーで合わせた、技ありの一本だった。
小林選手は、大一番となる27日の蔚山戦へも「どのタイミングで出るかわからないが、今ならゴールを決めることができる自信はすごくある」と話し、「ACLは今一番獲りたいタイトル。それに向けてしっかり準備をしたい」と語る。
鬼木達監督も小林選手について、「違いを見せられる選手。こういう時にやってくれるのが悠だろうというのがある」と話して、全幅の信頼を寄せている。
川崎フロンターレ・脇坂泰斗(c)KAWASAKI FRONTALE
悲願のアジア初制覇を目指す川崎の指揮官は、「選手全員が準備してくれているので、自分は選択肢を持ってやりやすい」と話し、「一戦必勝でジョホールに勝てたので、次もすべてを注ぎ込む」と語る。
ジョホール戦の勝利で首位に立った川崎だが、2位ジョホールと3位蔚山との差は勝点1。次節27日との蔚山戦が大一番となる。
蔚山には今大会初戦で引き分け、16強で終わった昨年大会ではノックアウトステージ1回戦での一発勝負で延長PKの末に惜敗しており、雪辱を期した一戦が明暗を分けることになる。
しかも、現地時間22時(日本時間23時)キックオフのジョホールとの連戦から、蔚山戦は再び暑さが気になる夕方17時開始に変わり、試合会場もピッチコンディションの全く異なる、1戦目2戦目を戦ったスタジアムに戻る。
MF遠野大弥選手は、「暑さは1回やっているので問題ない。環境は相手も同じ。自分たちのサッカーで相手を上回って全力で戦いたい。蔚山には去年負けているので、今回は必ず勝ちたい」と意気込んでいる。
鬼木監督は、「この蔚山戦は大きな勝負になる。大一番という覚悟のもと、選手とともに全力でアグレッシブに強気で戦う。勝つにはゴール。どれだけゴールを目指せるか、そこにこだわってやりたい」と話している。
取材・文:木ノ原句望