ベルギー1部へ移籍の日本代表FW上田綺世、成長への挑戦「マイナスな部分はない」

サッカー

2022.7.4

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    上田綺世 (c)鹿島アントラーズ

     鹿島アントラーズFW上田綺世選手のベルギー1部クラブ、サークル・ブルージュへの完全移籍が7月1日にクラブ間で基本合意に達し、オンライン取材に応じた23歳の日本代表FWは、ワールドカップ(W杯)まで5カ月を切って環境を大きく変えることになる海外挑戦について、自身の成長を目指して「マイナスな部分はない」と強い思いを語った。

     「世界的にも、もう若くない。挑戦するタイミングを逃しちゃいけないというのが一番大きい。最終的に海外でやりたいという思いはあったので、結構悩んだが、今しかないなという決断です」

     今年8月に24歳になる上田綺世選手は、そう言った。

     現在、鹿島は18試合を終えて10勝4分4敗の勝点34。首位の横浜F・マリノスを勝点3差で追う好位置につけ、上田選手自身も18試合10得点でリーグ得点ランクトップに立つ。

    鹿島でタイトル獲得の可能性もリーグ得点王の可能性もある。日本代表でも11月のW杯カタール大会へのメンバー争いの最中にあり、初の海外挑戦には環境が大きく変わることでリスクも伴う。そのなかで、上田選手はベルギー1部リーグでの挑戦を選択した。

     プロ入りする以前から抱いていた海外でのプレーへの思いは、日本代表での活動を通してさらに強くなった。

    海外リーグでプレーする選手や対戦相手とのプレー強度の違いなどを感じ、海外組が主力という日本代表の現状も痛感した。それは、W杯まで5カ月を切っての海外移籍で、W杯メンバー入りへのリスクを懸念する声への上田選手の答えにもつながっている。

    「W杯を目指して移籍するわけではない」という上田選手は、「(日本代表では)国内で活躍していても、海外の高い強度のなかでやっている選手に出場時間が与えられる。それは自然だと思う」と理解する。

    日本代表では2019年6月のコパ・アメリカのチリ代表戦で代表デビュー。その後は昨年夏の東京オリンピックまでU-24代表を主戦場にプレーし、今年3月のW杯アジア最終予選で日本代表に再招集された。

    6月の強化試合4連戦にも招集されたが、上田選手の出場機会は3戦目のガーナ代表戦のみだった。

    「仮に(J1の)シーズンが終わって20点で得点王になったとしても、W杯へ出られるわけでもない。移籍して試合に出られず、W杯に出られないのであれば、それは(鹿島に)残っても出られないと思う」という考えを示し、今回の移籍が「W杯に対しても、マイナスな部分は特にない」と言い切った。

    そして、「そもそも、W杯に出る日本代表の選手はこれまでもこれからも、海外でも活躍できるクオリティがないと活躍できない」と捉えている。


    取材・文:木ノ原句望