
張本智和 PHOTO:World Table Tennis
日本男子のエース・張本智和(トヨタ自動車/世界ランキング3位)が、5月7日に行われた「世界卓球2026ロンドン」(団体戦)準々決勝で圧巻のプレーを見せた。
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勝てば銅メダル以上が確定する大一番。相手はグループリーグで敗れていた強敵ドイツ。
1番で登場した張本は、約2年ぶりの対戦となったドゥダ(世界ランキング13位)をストレートで退けると、勢いをつないだ2番の松島輝空(木下グループ/世界ランキング8位)も、相手エースのチウ・ダン(世界ランキング10位)をゲームカウント3-1で下した。
続く3番の戸上隼輔(井村屋グループ/世界ランキング18位)は、実力伯仲のフランツィスカ(世界ランキング17位)に1-3で敗戦。
4番で再びコートに立った張本はチウ・ダンとのエース対決をストレートで制し、2点取りの活躍で日本に2022年成都大会以来、2大会ぶりのメダルをもたらした。

しかし、ここまでは決して万全とは言えなかった。グループリーグで調子が上がらず、決勝トーナメント1、2回戦でも本来の実力を発揮しきれなかった。
そのため表向きは冷静さを保ちながらも、その表情にはどこか苛立ちがにじんでいた。
それが、準々決勝では一変。自身も試合後、「正直、昨日までの調整の仕方、気持ちの入れ方が練習と試合ぐらい違う」と一気にギアを上げたことを明かしている。
「昨日までも、もちろん100パーセントでやっていましたけど、メダルマッチに懸ける思いや準備は、もうレベルが違いました。練習時間もいつもより10分、20分と増やして細かい部分を確認しましたし、試合では1球1球の読みのレベルも違いました」
10代の頃は、どんな大会でも全力でぶつかり、敗れれば悔しさをあらわにして涙を流すことも少なくなかった。
だが、若くしてエースの重責を背負い数々の大舞台を経験する中で、22歳となった張本は大事な試合で勝つための術を身につけつつある。

その一つが、重要な大会にピークを合わせ最高のパフォーマンスを出す「ピーキング」だ。
長丁場の世界卓球ロンドンでも、負ければ終わりの決勝トーナメントに照準を定め、メダル決定戦のドイツ戦に最高の状態を作り上げてきた。
「分かりやすい例で言えば、モーレゴードじゃないですか?」
大舞台で結果を出せる選手として、スウェーデンのエースの名前を挙げた張本はこう続ける。
「(彼は)WTTでは100パーセントじゃないときもあると思います。でも、主要大会(オリンピックと世界卓球)では全部で銀メダルを取っています。自分はWTTで結果を残しながら、主要大会で"本当に欲しいメダル"を取れてこなかった。今大会も初戦から全力で行き過ぎたら最後にガス欠になってしまうので、今日に向けて100パーセントを合わせました」
9日に行われる準決勝の相手は、そのモーレゴードを擁する強豪スウェーデンを倒した台湾。
今度こそ、"本当に欲しいメダル"へーーー。メダルマッチ仕様になった日本のエースが自身の真価を問う舞台に挑む。
文=高樹ミナ

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