■ツォツィ
プレスリー・チュエニヤハエ
エイズで寝たきりの母と冷酷で暴力的な父親のもとを、ある出来事をきっかけに飛び出し、スラム街の外れにある土管を住処として育つ。アープ、ボストン、ブッチャーを従えた小さなギャング組織のリーダー。邪魔な人間には平気で暴力を振るい、仲間が自分に逆らうことを許さない。
1984年南アフリカ・ソウェト生まれ。演じた役柄と同様、タウンシップの治安の悪い地域で育ち、息子の行く末を案じた母の勧めで演劇をはじめる。16歳の時にSABC TVの“Orlando”でテレビデビューを飾り、演劇ではノース・ウェスト・アーツ(現マバーナ・アーツ・ファウンデーション)の数々の舞台に立ち、グラハムズタウン芸術祭では“真夏の夜の夢”(パック役)や“Cards”に出演した。“ハムレット”に出演していた高校生の終わりの時に「ツォツィ」のキャストを探していたエージェントに見出される。当初はブッチャー役でオーディションを受けたが、その天性の演技力で主人公のツォツィに大抜擢され、衝撃的な映画デビューを飾った。
■ミリアム
テリー・ペート
魅力的な若いシングルマザー。仕事から帰宅途中だった夫を最近殺されたばかり。悲しみにくれながらも、誇りを失わず、息子との生活を支えるために裁縫業を営んでいる。
「女性として美しいばかりか、聖母のような雰囲気を持ち合わせている」とミリアム役に抜擢され、本作で映画デビューを飾る。南アフリカのポジティブ・アーツ・ソサエティ、リーバ・インスティテューションとラテーンで演技を学び、即興演技を専攻。グラハムズタウン芸術祭で“Amasiko”と“Park to Dawn”の舞台に立ち、ヨハネスブルグのマーケット・シアター・ラボラトリーとプレトリアの国立劇場で“Devil’s Protest”に出演した。
■アープ
ケネス・ンコースィ
幼いころからの、ツォツィの手下。体が大きくて力持ちだが、頭は弱い。ツォツィの命令には喜んで従う。
大衆演劇の舞台がきっかけで演技に魅了される。1993年、ヨハネスブルグのマーケット・シアター・ラボラトリーに参加し、その2年後にヨハネスブルグ・シビック・シアターで上演されたコメディ“Afrodiza”でデビュー。シビックやマーケット・シアターの数々の舞台で活躍し、南アフリカ・スポーツ・ソサエティの一員でもある。ソープオペラのヒット作“Isidingo”と“Saints, Sinners and Settlers”、そしてE-TVの“The Toasty Show”でのパフォーマンスで、その名を広めた。
■ボストン
モツスィ・マッハーノ
ツォツィの仲間内で、いちばん頭が良い。自己嫌悪にさいなまれており、暴力を嫌う。酒が入ると発言にコントロールが効かなくなるタイプで、自分より劣っていると思う相手に対して、馬鹿にしたような話し方をする。
5歳の時にマフィケングのアマバーナ文化センターで行われたパントマイム“A Dragon For Dinner”に出演したことがきっかけで演技に興味を持つ。その後、ウィットウォータースランド大学演劇学部に進学し、“Death and the Maiden”(ジェラルド・エスコバー役)と“リトル・ショップ・オブ・ホラーズ”(オードレイII役)に出演。2003年にハリー・ライム役を演じた“第三の男”でエージェントのムーニーン・リーに見出された。映画では、“Gums and Noses”と「ホテル・ルワンダ」に出演している。
■ブッチャー
ゼンゾ・ンゴーベ
ツォツィの仲間内で、もっとも残忍で、他人に苦痛を与えることを楽しんでいる。
マバーナ・アーツ・ファウンデーションで演技指導を受け、マクーフェ文化祭やグラハムズタウン芸術祭の“リア王”や“Cards”をはじめとする舞台や芸術祭で活躍。高校を中退してプレトリアへ渡り、国立劇場のワークショップやトレーニングに参加し、“ハムレット”や“ジュリアス・シーザー”の舞台で活躍した。
■フェラ
ZOLA
カージャック組織のリーダー。世渡りが巧く、仲間を引き付ける才に長ける。
ミュージシャン、俳優、そして詩人。ソウェトの黒人居住区ZOLAで育ち、ここから芸名を取る。2000年に“Mdlwembe”でCDデビューを飾り、多くの批評家たちから絶賛された。その後、アルバム“Khokhovula”と“Bhambatha”を続けてリリース(何曲かは「ツォツィ」のサントラにも使用されている)。2002年度の最優秀アーティスト、“Tizo Yizo”で最優秀サウンドトラック賞、“Ghetto Scandalous”で最優秀ミュージック・ビデオ賞、“Mdlwembe”で最優秀クワイト・アルバム賞など、南アフリカで数多くの賞を受賞。ここ数年で、南アフリカにおけるクワイトのスーパースターとなった。2003年には、自身のTV番組“ZOLA 7”をヒットさせ、映画“Drum”ではボンギンコースィ・デュラミーニの名でテイ・ディグスと共演している。
映画のイメージを決めるため、南アフリカを訪れ、様々な音楽を聴いていたプロデューサーのフダコウスキは、ZOLAのクワイト・ミュージックを聴いた時に、映画をどの方向にもってくか明確にイメージできたという。「ダークな物語だけど、エンターテイメント性があり、世界中の観客が取っ付きやすいものにするんだ。活気溢れるこのクワイトがあれば、映画はエネルギーとスピード感に溢れる。それがストーリーと対照的な一面を見せ、若い観客がツォツィに共感できるようになるんだ!」
■モーリス
ジェリー・モフォケン
炭鉱で働いていた時に足を事故で失い、怒りと痛みを抱いている。駅で物乞いをしているが、憐れみを示す相手には遠慮なく噛み付く。
味わいのあるバイプレイヤーとして、『輝きの大地』や『グッドマン・イン・アフリカ』など数多くの作品に出演している。ギャヴィン・フッド監督作品に出演するのは、1998年の短編映画“The Storekeeper”に続く2本目。2005年には、ニコラス・ケイジ主演のハリウッド作品『ロード・オブ・ウォー』に出演した。 |