柳生武芸帳 テレビ東京開局45周年記念 新春ワイド時代劇

あらすじ

第一部

江戸城大奥に霞の忍者・千四郎が忍び込み、春日局が厳重に保管していた『柳生武芸帳・中』を盗み出して逃走した。将軍家剣術指南役の柳生但馬守宗矩は、嫡男・十兵衛に賊の後を追わせ、盗まれた武芸帳を取り戻すよう命じる。春日局は、この騒動によって亡き家康から託された武芸帳には秘密があると悟り、ただ一人武芸帳のことを知る宗矩を詰問するが、知らないという返事に釈然とせず憤る。以前から宗矩を快く思っていなかった春日局は、老中・松平伊豆守と武芸帳を奪うことを画策するのだった。

一方、父の命を受けた十兵衛は、千四郎を追い詰めて倒す。しかし、その場に突然現れた千四郎の双子の兄・多三郎と戦う羽目になり、互角の戦いで決着のつかないまま、多三郎に逃げられてしまう。十兵衛が千四郎の遺体を探ると、既に武芸帳はなく、多三郎が持ち去ったと思われた。十兵衛は仕方なく江戸へ引き返す。
だが、十兵衛の読みは外れていた。武芸帳を持ち去ったのは、多三郎ではなく、佐賀・竜造寺家の遺児、夕姫だった。鍋島藩に潰されたお家再興を願い、江戸の大久保彦左衛門に面会するべく、従者の賀源太と旅を続けていた夕姫は、偶然に千四郎の遺体を発見し、側に落ちていた武芸帳を拾い立ち去ったのだ。賀源太に巻物を見せると、大切な物に違いないと言われた夕姫は、賀源太に巻物を託して江戸へ向かう。その道中、夕姫は刺客に命を狙われる。武芸のたしなみがある夕姫は、刺客と戦うが次第に追い詰められる。そんな姫を救ったのは、十兵衛だった。互いのことを話すことなく別れた2人は、既に武芸帳を巡る争いに巻き込まれていることなど、知る由もなかった…。

江戸へ戻った十兵衛は、武芸帳を取り戻せなかったことを宗矩に叱責される。霞の忍者の背後には、宗矩と同じ新陰流で宿敵の山田浮月斎の存在があるという。浮月斎の目的は、天下諸国に散らばった同門同流の武芸者たちが真っ二つに別れて戦うことなのか、宗矩は案じていた。上、中、下の三巻からなる『柳生武芸帳』は、江戸城、柳生家、そして京の薮左中将嗣長卿の許に分納してそれぞれ保管されており、全て揃わなければ宗矩にも武芸帳の秘密は判らないという。徳川幕府崩壊の危機であると告げられた十兵衛は、一巻たりとも浮月斎一派に武芸帳を渡さないために、紛失した武芸帳を探すべく隠密行動に就く。一方、宗矩の宿敵・浮月斎は、武芸帳を手に入れて天下を覆そうと目論み、多三郎、千四郎兄弟を暗躍させていたが、千四郎が十兵衛との戦いに敗れ、武芸帳も紛失した報告を受けて怒りを露にする。そして、紛失した武芸帳を探させるため、多三郎を江戸へ向かわせる。

そんな折、大久保彦左衛門の口添えで、柳生家に神矢悠之丞と名乗る若者が逗留することになった。我流で武芸を学んだという悠之丞だが、又十郎と戦わせると意外な事が明らかになる。悠之丞の腕前を見た十兵衛が、彼の流儀が公家に伝わるものであると見破ったのだ。宗矩十兵衛は、いずれ悠之丞が本性を表すと踏み、そ知らぬふりをする。案の定、悠之丞は屋敷に保管している『柳生武芸帳・上』を盗んで逃走した。悠之丞を監視していた十兵衛又十郎はすかさず彼の後を追う…。なんと、悠之丞が向かった先は、倒幕派の公家・中ノ院大納言通村が逗留する寺だった。悠之丞を追って寺に潜入した十兵衛又十郎の前に予期せぬ人物が現れる…!!

第二部

浮月斎と対峙した十兵衛は、激闘の末に左目を失い、病床に臥していた。だが、父の命を受けて弟・又十郎が尾張へ向かったことを知り、後を追うことに。その道中、鍋島藩の刺客に襲われる夕姫を救った十兵衛は、夕姫が竜造寺家の遺児で、一度、武芸帳を手にしたことを知り驚く。お家再興のために危険な旅を続ける夕姫に対し、竜造寺の名を捨てて自分の幸せを探すよう諭すが、夕姫は、お家再興は自分だけの望みではないと聞き入れず、思いのたけをぶつけるとその場に倒れてしまう。十兵衛夕姫を宿場で療養させ、「おのれ自身の宿世と闘え」と言い残して去るが、夕姫十兵衛の後を追う覚悟を決める。

一方、尾張へ急ぐ又十郎は、命を絶とうとしていた中ノ院の娘・桔梗を救う。桔梗は、浮月斎の配下に武芸帳を盗まれたことから、父と亡き弟の願いをかなえられず落胆していた。さらに、弟の仇である又十郎に救われたことを憤る。そんな桔梗又十郎は、「盗まれた武芸帳はニセ物」であることを明かし、ニセ物のために死ぬなと言い放つ。そして、尾張の柳生兵庫介の屋敷へ向かっていると告げ、「仇が討ちたければ、討たれてやる」と言い残して去っていく。その後、又十郎のことを慕い始めていることに気付いた桔梗も、尾張へ向かうことを決意する。こうして、十兵衛又十郎夕姫桔梗はそれぞれの思いを胸に西を目指すのだった。

その頃、尾張の徳川家兵法指南役・柳生兵庫介利厳の屋敷に客人が訪れる。その人物は宮本武蔵であった。武蔵は、“音無しの秘剣”をつかう兵庫介との立合いを願い訪れたのだった。
尾張に到着した又十郎は、寺沢半平に連れられて熱田神宮へ向かうが、そこに浮月斎が現れる。実は寺沢は、二十年も前に柳生家へ送り込まれた浮月斎の手下だったのだ。罠にはめられた又十郎は、浮月斎の剣により痛手を負い、瀕死の状態で兵庫介の屋敷へ逃げ込む。一方、弟の後を追う十兵衛の前にも寺沢が現れる。しかし、又十郎のもとへ案内するという寺沢に対して不審感を抱いた十兵衛は彼の素性を見破り、斬り捨てるのだった。浮月斎の手下が柳生家に紛れ込んでいたとは…。やり切れぬ思いを抱えた十兵衛は、浮月斎への憤りを露にする。

兵庫介の屋敷に到着した十兵衛は、父の使命を果たすことができる状況にない弟に代わって、本物の『柳生武芸帳・上』を渡すよう頼むが、兵庫介は首を縦に振らずにいた。剣の勝負にも挑むが、必死に闘っても兵庫介をとらえることはできなかった…。
悔しさをにじませる十兵衛は、林の中で無我夢中に剣を振るう。そこへ現れた武蔵は、「間合いを取っての見切りができていない」と指摘する。思うように剣が振れないことを目のせいにする十兵衛に、「乱れているのは視界ではなく、お手前の心ではござらぬか」と返されるのだった。武蔵は、その後、兵庫介への果し状を託すと去っていったが、その言葉をきっかけに、十兵衛は滝の下で瞑目するのであった。
屋敷に戻った十兵衛は、見事、兵庫介の真剣を無刀取りで受けとめる。兵庫介は、十兵衛が開眼したと悟り、野心は人を滅ぼすばかりでなく我が身も滅ぼすと諭し、柳生一族の野望により、憂き目を見た人々を忘れるなという言葉と共に、武芸帳を託すのだった。巻物を受け取った十兵衛は、武蔵から預かった果たし状を渡し、又十郎の世話を頼んで、父のもとへと急ぐ。そんな十兵衛の前に川野黎左衛門が現れ、夕姫浮月斎に囚われたと告げる。十兵衛が向かうと、浮月斎は、夕姫を救いたくば、武芸帳を渡せと迫る。果たして、十兵衛の運命やいかに…!!

第三部

徳川幕府転覆を目論む宿敵・浮月斎が、『柳生武芸帳』三巻のうちの二巻を奪い、夕姫賀源太を拉致して姿を消した。十兵衛は、浮月斎薮左中将嗣長の許に秘蔵している最後の一巻を狙うと読み、京へ向かう決意をする。兄の知らせを受けた又十郎と倒幕派公家・中ノ院大納言通村の娘・桔梗も後を追うことに。さらに、江戸の宗龍寺に幽閉されていた中ノ院もまた、護衛の侍を殺して寺を脱出して京へ向かった。それを知った春日局も京へ向う。こうして、武芸帳最後の一巻を狙う浮月斎とその配下、彼らの野望を止めようとする十兵衛又十郎が京の町に集まるのだった。

その頃、浮月斎に囚われた夕姫は、武芸帳を手に入れても解放されないことを嘆いていた。そんな夕姫に、浮月斎は彼女の出生の秘密を明かす。実は、夕姫は佐賀・竜造寺の遺児である他に、とある大名家の血筋であり、唯一の生き残りだというのだ。浮月斎は、武芸帳が全て揃い徳川幕府と合戦になった暁には、夕姫に自分たちの旗印になってほしいと告げる。自分の出生の秘密を知り、愕然とする夕姫…。未だ信じられないという姫に、浮月斎は彼女が持つ短剣に刻印された証拠の紋章を見せるのだった。

一方、柳生家京屋敷に着いた十兵衛は、妹・於季から、父・宗矩も京に滞在していることを知らされる。於季は、数日前から京の町で武芸者を狙った辻斬りが発生しており、父が行き先を告げずに外出していることを心配していた。父の行動を不審に思った十兵衛は、京に来た目的を聞くが、浮月斎が最後の武芸帳を手に入れるのを阻止するためだとだけ言われる。ある晩、十兵衛は屋敷を出た父をつけることに。途中で見失った父を捜す中、辻斬りに遭った武芸者の遺体を発見する。その時、十兵衛の前に多三郎が現れて夕姫の居所を教えてきた。罠かと警戒する十兵衛に、多三郎は「父の思いを確かめるため…お主なら判る筈だ」と言い残して去っていく。多三郎を疑う十兵衛であったが、教えられた場所へ足を踏み入れると、そこは紛れもなく浮月斎の隠れ家であった。監視の武芸者を倒した十兵衛は、夕姫賀源太を救出。父に内緒で夕姫を匿い、於季に世話をさせることにした。

そんな折、十兵衛又十郎は、父に呼び出される。父は、家光公のお墨付きと偽り、武芸帳に名を連ねている門弟に手をかけていることを明かす。次第によっては、息子たちも斬るという父。衝撃の事実に十兵衛又十郎は息をのむのだった。同門の剣士に手をかけることが理解できずに問いただした十兵衛は、「徳川幕府を守る為じゃ」との答えに釈然とせずにいた。

その頃、京で又十郎と別れた桔梗は、父・中ノ院と再会する。中ノ院は、既に武芸帳を二巻手に入れた浮月斎から、天下を取るため、手を組まないかと誘われていた。桔梗との再会後、自らの志を貫くために、桔梗葉室少将教平に任せ、戦いにゆくことを決める。

一方、三十有余年前に剣を交えて以来、ただの一度も相斗う機会がなかった宗矩浮月斎はある夜、対決することに…。その斗いの中で、浮月斎から夕姫の出生の秘密を知らされた宗矩は、十兵衛又十郎にも武芸帳に隠された衝劇的な秘密を明かす。秘密を知った十兵衛又十郎は、浮月斎の野望を打ち崩すため、最終決戦の地へと向かう…。

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