ストーリー -Story -

 少年野球チームのユニフォームに欠陥が見つかった製造会社。相談を受けた危機管理コンサルタントの尾崎章次(佐藤浩市)は、製造会社の社長・国松重治(山﨑努)と検品担当部長の高野元洋(柄本明)と相談し、真相を明らかにせず、全ての罪を元洋に被って貰うことにする。紛糾した謝罪会見を無事乗り切り、一安心した章次の携帯電話に、中学生の娘・朝美(夏未エレナ)から意味深なメールが入った。聞けば、同級生の川本里花(寉岡萌希)が自殺したという。
どこか朝美の様子に違和感を覚えた章次に、朝美の担任の大沢(戸田菜穂)から呼び出しがあった。章次が、とある顕彰公園に行くと、大沢の他に教頭の安藤(塩見三省)も待ち受けていた。状況が飲み込めない章次。大沢と安藤によると、『朝美 死んでやるよ』と書かれたメモが学校で見つかったという。一抹の不安を覚える章次だが、問題児であり死んでしまった里花よりも、真面目な朝美の将来のことを考えた方が良いという大沢の言葉に後押しされ、協議の上、そのメモは処分されることになった。
朝美から話を聞こうにも、うまく誤魔化されてしまう章次は、ある日、里花の母・川本佳代(樋口可南子)から呼び出される。雑貨屋を営む佳代は、里花の死後、死の真相を知りたいと色々探したという。そして出てきた一冊のノート。そこには、『尾崎朝美へ』とだけ書かれていた。章次はノートを持ち帰り朝美から話を聞くことにするが、「パパしつこい」と言われ、それ以上問い詰められなかった。
その頃、先の不祥事で一人責任を被ることになった元洋は、章次を追い回すようになり、いつの間にか秘書として振る舞い出すようになる。
再び学校に呼び出された章次に、自殺の究明は中止にすると告げる担任の大沢。そのことを受け、佳代へノートを返却に行った章次は、これ以上、朝美を問い詰めて、妻亡きあと二人で築いてきた家庭を壊したくないと本音を打ち明ける。一方の佳代は、死んだ里花のことを話すうち、感情がエスカレートして錯乱し、泣き出して章次に抱きついてしまう。
その数日後、佳代は勝手に朝美を連れ出す。誘拐だと騒ぐ章次は元洋と共に佳代の夫・克也(益岡徹)を訪れるが、手掛かりを得られず、結局一晩、悶々として過ごす。
その頃、朝美と佳代は横浜のホテルにいた。佳代は里花との思い出話をするが、朝美はそれをただ聞くだけ…。翌朝、何事もなかったかのように、朝美が戻ってきた。佳代と何を話したのか聞く章次に対し、「ほんとのことはいってない」と朝美。章次が社員研修で教える、本心を隠して笑顔を作る“おまじない”の『テキーラ』を、朝美も良く使うと言い、少なくとも二人の間では信頼関係が築けていたと思う章次はショックを受ける。
章次は佳代を訪れ、常識はずれな行動をしたと責めるが、逆に佳代は章次の常識を笑う。章次は、怒り心頭で席を立った。朝美と里花との間に本当は何があったのか、再び章次は朝美と向き合う。やがて朝美は重い口を開き、里花が自殺する二日前の出来事を話し始めた…。
章次、朝美、佳代、そして企業不祥事を起こした国松と元洋が、「本当」と「嘘」の間で揺れ、全ての真相が明らかになっていく……。