テレビ東京アニメ公式サイト:あにてれ

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「死風船」

◆ 2013年8月14日

ある夜…バイトを終えて自転車で帰宅途中の男子大学生。


やがて明かりもほとんどない片田舎の道を走る彼の前に、夜の暗闇に不気味に佇むある建物が見え始める。


それは倒産して以来、解体もされず手つかずのまま何年間も放置されたままとなっている、かつてデパートだった建物。今ではすでにほとんどのガラスは割られ、その窓枠の隙間からは朽ち果てた無数のマネキンが顔を覗かせている。


この廃墟には、経営者がトイレで首を吊ったらしい…おもちゃ売り場だった場所で人形を抱いた女を見た…などさまざまな噂が絶えず、若者たちの間では心霊スポットとしてよく知られる場所となっていた。


大学近くのアパートに引っ越して以来、家賃も手ごろで通学も便利になった半面、この薄気味悪い建物の横を通らなければ家に帰れないことだけが、彼にとって唯一の悩みでもあった。


さっさと通り抜けてしまおうとしたその時、自転車の前輪が妙な音を立てはじめる。よりによってこんな場所でタイヤがパンクしてしまったようだ。


仕方なく自転車を押しながらデパートの駐車場だったスペースに足を踏み入れたその時、彼は建物の上空に何かが浮かんでいるのに気づく。


目を凝らしてみると、それはアドバルーンであった。


「なんでこんな廃墟にアドバルーンが…?」


きっと肝試しに訪れた連中がイタズラでもしたのだろうと思いながら、早足で通り抜けようとする彼だったが、ふとアドバルーンから下げられた垂れ幕に目が行く。


『…を…ては…ない』


暗くてはっきりとは見えないがそんなことが書いてあるような気がする。


恐怖心を誤魔化すため、アドバルーンを見上げながらクイズを解くような気持ちで何が書かれているのか予想して歩く彼だったが、そのうち一文字目が『足』であることがわかる。


「足…を…てはいけない?」


などと考えながら建物の真横に差し掛かった時、月明かりでその全貌が明らかになる。


『足元を見てはいけない』


そこには間違いなくそう書いてあった。


「…足…元を?」


疑問に思うと同時に、建物を見上げていた視線を何気なく足元に送った彼はすぐに後悔した。


そこには足元にしがみつき、うっすらと笑みを浮かべながら焦点の合わない目でこちらを見上げる女の姿があった。


「…だから見るなって言ったのに」


「異階」

◆ 2013年8月11日

息子の誕生日プレゼントを買いに家族で百貨店にやって来た信明。


しかし、会社からの呼び出しで、急遽出勤しなければならなくなった信明は「家族より仕事の方が大事なんだって」などと妻に皮肉を言われながら、エレベーターに乗り込む。


“家族”という存在の煩わしさに「一人になりたい」と愚痴る信明の乗ったエレベーターは目的の1階には行かず、地下4階、地下13階という存在するはずのないフロアへと停まる。


「降ろしてくれ!」と懇願する信明が飛び出したそのフロアは…。


【この噂の続きはまたどこかで】


「試着室」

◆ 2013年8月7日

休みの日に彼氏と遊びに行く約束をしていたある女子高生。


待ち合わせまで、少し時間があったため、近くにあった洋服屋に服を見に行くことに。いくつか気に入った服が見つかった彼女はその服を持って試着室に向かう。


二つある試着室のうち一つは前に靴も置いてあり使用中。隣の試着室に入り、持ってきた服を実際に着てみるが、いまいち自分ではどれがいいか決められなかったため、それぞれの服を着た写真を携帯で撮り「どれがいいと思う?」と彼氏にメールで送ってみることに。


返信が来るまでの間、携帯をいじっていると隣の試着室の方から何か聞こえてくる。耳を澄ますと、それは何やらボソボソと喋る女の声だった。「え…独り言?」と気味悪く思う彼女だったが、そこへ彼氏からの返信が届く。


メールには「窮屈じゃないの?」の文字。


最近、彼氏から「太った」と、からかわれてばかりいた彼女はすぐに「ちょっとそれどういう意味!!」とメールを送り返し、再び彼氏からの返信を待った。


その間も隣からはずっとボソボソと声が聞こえている。そのうち不気味な笑い声まで聞こえはじめ、さすがにもう店を出ようと思い始めた時、彼女はその声が一人ではなく数人が会話している声であることに気づく。「試着室の前には一人分の靴しか無かったのに…」不思議に思う彼女の元に、やっと彼氏から返信が返ってくる。


そこには「そんな人数で入って…ってこと」と書かれていた。


よく意味がわからなかった彼女は、彼氏に送った写真を見直してみる。するとそこには鏡に向かってポーズを決める彼女の背後から、血走った目で鏡を覗き込もうとする無数の女の顔が写り込んでいた…。


「かみ」

◆ 2013年8月4日

そこは深夜の小学校。


この学校で教員を務める小百合は自分が担任を務めるクラスの学級新聞を作成するため職員室で作業していた。


内容の確認をし、コピー機で印刷を始めようとしたその時、鳴るはずのないチャイムが校内に響き渡り、これを合図に不可解な現象が次々と起こりはじめる。


印刷物に写り込む謎の髪の毛や、コピー機からこちらを覗き込むような少女の顔。


きっと仕事で疲れているんだと必死で自分に言い聞かせようとするが、そんな思いとは裏腹に、人間とは違う何かが小百合のすぐ傍まで来ていた…。


【この噂の続きはまたどこかで】


「屋上」

◆ 2013年7月28日

テストの成績が悪かったため夏休みに補習を受けていたある女生徒。


夏休みで誰もいないはずの校舎内だったが、ふと廊下から階段を上る誰かの足音が聞こえる。足音は彼女が補習を受けている教室のある3階を過ぎ、屋上まで上がると金属製の扉を開けた。


「誰だろう?」と思っていると、しばらくして窓の外から聞こえる「ドサッ」という何か重いものが落ちた音。


「…もしかして」と慌てて窓の下を見るがそこには何もない。


「確かに何か落ちたはずなのに…」と不思議がる女生徒だったが、その後も何度も何度も繰り返し廊下から聞こえる、屋上へと上る足音とその後、窓の外から聞こえる「ドサッ」という音。気味悪くて勉強が手につかない女生徒。


やがて補習も終わり、校庭を通って帰る彼女は例の音が耳から離れなかったため「ドサッ」という音がした辺りを見てみるが、そこにはやはり何もない。


「気のせいか」と帰ろうとするが、ふとその付近の花壇に鳥が集まって何かを食べているのに気づき、思わずゾッとする女生徒。


というのも、鳥たちが集まり何かをついばんでいるその形が…まるで、人が横たわっているかのように見えてしまったからだった。


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