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STORYストーリー

2025年5月2日(金)放送 ストーリー No.0005

絶品メシ!その味を絶やすな〜このままでは廃業です〜

内容詳細

「消えた名酒」

長テーブルの横で考え込む、案内人の姿があった。
彼のお気に入りは『嘉人~KAJIN~』。伝説の杜氏が手がけた幻の日本酒。
グラスに注ぎ、香りを楽しみ、一口。思わず微笑む。
濃厚で骨太で、それでいて柔らかい味わい。
「たまらん......まさに唯一無二」
空いたグラスに酒を注ぎ、余韻に浸る。
気付けば30分。空になった酒瓶を名残惜しく傾け------彼はスマホを手に取った。
「あ、もしもし。『嘉人』大吟醸2本と山廃を追加で......え、完売? あの杜氏が引退?」
杜氏の後継ぎもいないため、この酒はもう作れないという。
「じゃあ、あのお酒はもう2度と飲めないってことか」
彼は言葉を失った・・・

「匠の声」

案内人は諦めなかった。手に抱えたのは、奇跡的に見つけた『嘉人』、最後の1本。
「でも、もう開けられない。酒造りの匠が作った幻の酒だ」
ふと、声がする。芯のあるその声は、かの杜氏のものだった。
「わしはただの杜氏。酒は飲んだら何も残らない。だから、飲んでくれ」
案内人は静かに瓶を開けた。
「では、いただくことにしよう」
慎重にグラスに注ぎ、今生の別れを惜しむように、一口。
香りと余韻。消えていくには、あまりに惜しい味わい。
「伝説の味、まさにここにあり。あとは伝説をどう引き継ぐのか……それが問題だ」

「伝説を継ぐ研究所」

テーブルには、ずらりと並んだ『嘉人』が・・・。
消えゆく運命を変えた名酒。
研究と努力で守り抜かれ、再現された味。受け継がれた志。
案内人はようやく心置きなくグラスを満たして、表情を緩ませる。
「伝説の杜氏の技と想い、そして生き様。その全てを残し、引き継いでいく『研究所』の存在か……」
そしてふと、彼は思い出した。
「そういえば、この仕事をするにあたって私は何も引き継がれていない……まあ、いいか」
グラスを一気に飲み干し
「子が親を越えていけばいい…」

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2025年4月28日

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