案内人は海を見つめていた。
ふと、ある映画の台詞を思い出す。
『人は生き、人は死ぬ。人生はその繰り返し』。
その映画には、"人生の終わりまでにやっておきたい10のこと"が登場する。
案内人も、自分なりに考えてみようとするが----。
「やりたいこと、行きたい場所......そもそもそういう概念はなかった」
人の声を聞き、声を辿って世界を見回るのが彼の仕事。
自分の願いとは何か、真剣に考えたことはなかった。
ふと視線の先に、老夫婦が見える。
車椅子に乗った男性と、その背を押す女性。
二人の姿に、案内人は目を細めた。
STORYストーリー
2025年6月6日(金)放送 ストーリー No.0010
‟最後の願い”を叶えたい
内容詳細
「最後の夢」
「思い出の海」
老夫婦が立ち止まったのは、砂浜だった。
女性は男性に寄り添い、どこか懐かしそうに海を見つめている。
静かに見守る案内人は、一枚の古びた写真に目を落とす。
そこには、若い男女が同じように海を背景に寄り添っていた。
「君といつまでもこの海を見ていたい」
「はい。毎年、ここに行きましょう。二人で」
若き日の約束、プロポーズの言葉だった。
以来、二人は歳を重ねながら、毎年この場所に来ている。
しかしそれはいつまで・・・
案内人は、今の二人に視線を戻す。
「人生最後の願いは、人それぞれ。
一つ叶えられたなら——きっと、次の願いを抱くのかもしれません」
女性は男性に寄り添い、どこか懐かしそうに海を見つめている。
静かに見守る案内人は、一枚の古びた写真に目を落とす。
そこには、若い男女が同じように海を背景に寄り添っていた。
「君といつまでもこの海を見ていたい」
「はい。毎年、ここに行きましょう。二人で」
若き日の約束、プロポーズの言葉だった。
以来、二人は歳を重ねながら、毎年この場所に来ている。
しかしそれはいつまで・・・
案内人は、今の二人に視線を戻す。
「人生最後の願いは、人それぞれ。
一つ叶えられたなら——きっと、次の願いを抱くのかもしれません」
「叶えて欲しい」
案内人が呟く。
「どこで、誰と一緒に最後を迎えるか。
もしその願いが叶うのなら、どれほど素敵なことだろう。
すべての人に、そんな願いが叶う世の中であってほしい」
男性はふと、案内人に目をとめた。
女性は不思議そうに男性を見つめる。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
一礼し、案内人は静かにその場を離れた。
男性が女性の手をそっと握る。
二人の前には、あの日と変わらぬ、海の光景が広がっていた。
「どこで、誰と一緒に最後を迎えるか。
もしその願いが叶うのなら、どれほど素敵なことだろう。
すべての人に、そんな願いが叶う世の中であってほしい」
男性はふと、案内人に目をとめた。
女性は不思議そうに男性を見つめる。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
一礼し、案内人は静かにその場を離れた。
男性が女性の手をそっと握る。
二人の前には、あの日と変わらぬ、海の光景が広がっていた。
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2025年4月28日










