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ISに生まれて~当事者の記録~

このページでは、実在するISの当事者の記事を掲載していきます。 ※写真はイメージです。

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01:壱さん(30代)

壱さんについて

30代。戸籍は女性。自認としては「男・・・かな。少なくとも女ではない。」とのこと。
生まれた時には子宮も精巣もあったが現在は摘出して両方ともない。

おいたち

女の子として生まれ小学生の時、身体の異変でISと判明。壱さんを女性として育ててきた両親もその時初めてISと知る。壱さんを男女どちらで育てるかの選択に迫られた両親は今まで通り女の子として育てることを選択した。
しかしその時、壱さんにISであるということは伝えられなかった。
その後、通院しながら薬を飲む生活を続け、高校生になった時に主治医からISと知らされた。主治医と両親の間で「理解できる時期になったら」と告知のタイミングを決めていたようだ。
ISだと聞いた時はショックでとても荒れた。両親との関係も一時的に壊れた。「なんで今まで言わなかったんだ」と親に罵詈雑言を浴びせその日に家出した。

幼少期

ドッジボールをしていた時、ボールが腹部に当たると違和感を感じた。医者に行くと手術することに。その時はヘルニアの手術と聞かされたが、本当は睾丸が降りてきていた。
この時精巣を手術で除去。(最終的にその後腫瘍化したため卵巣子宮も除去した)
すぐに退院できずしばらく入院。その後もずっと薬を飲まされていた。親からは骨の薬と聞かされていた。毎朝食事と一緒に出されていたため何とはなしに飲んでいた。

学生時代

小さい頃から野球やサッカーなどスポーツを活発にやってきた。高校でも女子サッカー部があるところを探して決めた。
回りからは男の子っぽい女の子という理解のされ方だったと思う。自分ではどっちの性別かはっきりしてなかったと思う。非常にボーイッシュな女の子だった。
中学の時、女の子を好きになった。その後男を好きになりまた女を好きになり…というのを繰り返してきた。今考えるとアイドルを好きになるようにその時その時、男や女を好きになったのかもと思う。
ホルモンの関係で中学までは背は低かった。その後一気に背は伸び現在の身長は高い。
高校生の時は非常に中性的だった。サッカーに打ち込んでいた。友人とは普通の高校生と変わらず恋話などで盛り上がっていた。周囲にはカミングアウトしてなかったがボーイッシュな女として何とかやってきていた。

ISと判明

判明した時、親は「綺麗な身体で産んであげられなくてごめんなさい」「子供は産めない体だけど代わりに私が産んであげる」と言われたが「そんなの関係ない!」って叫んで家を飛び出した。1週間家出した。自分なりに落ち着いたので家に戻った。
その後、時間が経ち何とか心に整理をつけ親に対しても感情的に落ち着いた。しかしその話題は何となく親子の間でタブーな話題になった。

家族

母親はとても責任を感じているようだ。自分が悪いと感じているよう。
そんなこともありあまり母とは深い話を出来なくなってしまった。何かあれば妹や父親に話すようにしている。
兄弟との関係は良い。
ISに関しては妹が20歳の時に相談した(当時壱さん26歳くらい)。
妹は「そのまんまでいいんじゃない」「自由らしく」って言われ心底救われた感じがした。
親に対してはやはり「性別は自分で選ばせて欲しかった」という気持ちはある。

周囲について

職場には、壱さんのことを性同一性障害の人と思っている人は少なからずいると思う。

ゆらぎについて (ゆらぎ・・・ISの特徴で男性と女性の間を行ったり来たりする状態のこと)

ゆらぎはあった。20代途中までは非常にゆらゆらしていた。
男性から好かれると自分は女性に寄っていき、女性から好かれた時には男性に寄って…という風に行ったり来たりゆらいだ。
ゆらいでいることに関しては家族などより主治医に話す方が落ち着く。
もともとボーイッシュな人間だったが男を好きになると服装も女性っぽくなる。そして他の女性と自分を比べたりするようになる。その時はメイクもする。でもそうやって着飾っている自分を見て「これでいいのか」って考える。
男性にでも女性に対してでも「この人いいな」っていう「ときめき」のようなものがある。
その時自分って何なんだろうと考える。
今まで好きになった人が男性の場合はISということを告白したことはない。言わなければならないところまでなると自分から別れた。将来のことが頭をよぎるから。

腫瘍が出来て子宮を取った。生理は経験無い。手術をした時に中性になった。それ以降男と女を行ったり来たりしてきた。男に対しても女に対しても恋してきた。原作の「男として生きてきて男を好きになる春」のことは良くわかる。

辛かったこと

今でも偏見的にひどいことを言う人はいる。噂話的に陰でこそこそ言っている女性は自分の回りにもたまにいる。

ISについて

ISで良かったなんて思うことはない。仕方が無いとして受け止めている。
ただISのことを理解してくれる現在の恋人に出会えたことは本当に素晴らしいこと。

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