放送バックナンバー
ゲスト・・・肥後 克広
専門家・・・米田正人(横浜市立大学付属病院)
■肝臓とは?
肝臓は体内で最も大きい臓器で、アルコールの分解だけではなく、500種類以上の働きをしている、いわば巨大化学コンビナート。多少のダメージを受けても、すぐに元に戻る再生力を持つため、症状が出にくい臓器。日本では3人に1人が肝機能検査で何らかの異常が見られると言われていて高血圧や肥満、高コレステロールよりも高い頻度。
■脂肪肝の恐れ
男性では2~3人に1人、女性も5人に1人は見つかるといわれている脂肪肝。
脂肪肝は病気じゃないからと思って放っておくと気づかないうちに死に関わる病気に進行している場合がある。倦怠感や黄疸(おうだん)など何らかの症状が出て病院に行ったときには、すでに重症化して「肝硬変」や「肝細胞がん」になっていることも少なくない!
■~肝臓新常識!3大ポイント~
(1)お酒を飲まない人でもなる「肝炎」
(2)意外?肝炎を防ぐには歯周病の治療
(3)お酒と付き合うとっておきの方法
■肝臓の働き
大きく分けると、4つの工場に例える事ができる!
(1)アルコールやアンモニアなど、体中の有害物質を分解する解毒工場
(2)糖質・タンパク質から栄養素を作り出す合成工場
(3)合成された栄養素を貯蔵する倉庫
(4)消化に必要な胆汁を作り出す生産工場
※働きが低下しても、肝臓は再生能力が高いため、なかなか自覚症状が現れない。
このため、肝臓は「沈黙の臓器」とも言われている!
■「ALT値」とは?
肝細胞の中で働く酵素。アルコールなどで細胞が壊された時に血液に流れ出すため、肝臓がどれくらい酷使されているかを把握するバロメーターになる。この値が31を超える と要注意で「脂肪肝」の疑いがある。アルコール量が少ないのにALTが30を超えているなら病院に行った方がいい。
■脂肪肝とは?
肝臓の中では、糖質やタンパク質などの栄養素は合成工場に運ばれ、すぐにエネルギーとして使える「グリコーゲン」という形に作り替えられる。
それをいざという時のエネルギー源として倉庫に蓄えていく。その倉庫は小さいため、すぐ満杯になってしまうが倉庫から溢れたものが脂肪にチェンジ!肝臓内の適当な場所に保管されてしまう。こうして過剰にエネルギーを蓄えた状態が「脂肪肝」。一般には、肝細胞の30%以上が脂肪に置き換わった状態の事を言う。臨床医の間では、欧米の基準に合わせ「5%」を超えると「異常」。「過剰脂肪蓄積」という診断が下る。痩せている人でも脂肪肝と言うことはありうる。
■脂肪肝になる原因
・アルコールの摂り過ぎ
⇒アルコールであれば、日本酒を1日5合も飲めば1週間で脂肪肝になる。
・過食、運動不足
⇒過食や運動不足で脂肪肝になってしまう場合がある。2週間も不規則に夜食を食べれば脂肪肝になる。
■脂肪肝は治る?
標準体重に落としてメタボリックシンドロームを改善すれば、2~3倍に膨らんだ肝臓でも3ヶ月で元に戻る。しかし無理なダイエットをしたり、栄養バランスが偏ると、肝臓から体へのエネルギーの運搬が滞り、脂肪肝になりやすくなる。
■非アルコール性脂肪肝炎
通称「NASH(ナッシュ)」。推定患者数はおよそ200万人と言われている。脂肪肝になってもさらに食べ続けると肝臓は胃を下に押し出しながら肥大し続け、その大きさは2倍から3倍に!内側では、大きくなった脂肪に核が押し出され、肝細胞がパンパンに!その後、肝細胞が壊れて炎症を起こし、「肝炎」になると、細胞がどんどん壊されていく。
しかし肝臓は持ち前の再生能力で回復。症状はまだまだ出ない。この「壊す→直す」を繰り返す事でダメージが蓄積される。すると細胞がだんだん硬くなり、本来の働きができなくなる。
これが非アルコール性脂肪肝炎!
☆これがさらに重症化すると肝臓がガチガチに固まって機能しなくなる「肝硬変」に!
ここまでくると、もう肝臓は元に戻らない。特に50代以降の女性は、肝臓を守る働きのあるエストロゲンという女性ホルモンが減少する事で起こりやすくなる。
■非アルコール性脂肪肝炎の予防法
・「甘いモノの摂り過ぎ」には要注意。
⇒糖質は肝臓で中性脂肪に合成されて蓄積され、脂肪肝につながる。
・食べてからすぐに寝ると肝臓に脂肪が付きやすくなるので、同じ量を食べても体重の5~7%落とせば、改善できると言われている。
☆食生活の改善や運動で1か月、2~3kgのペースで減量を目指す。肥満からの脂肪肝を防ぐことが予防のカギ!寝る時間をずらすだけでも効果がある。
■歯周病
歯周病菌が心臓病や脳卒中と関連しているのは分かっていたが、肝炎にも関係がある事が
わかった。NASH患者が歯周病菌を保有する割合は、健康な人の2倍以上!歯周病菌が出す毒素が血液に流れ込みNASHを引き起こす!歯周病のNASH患者10人に対し歯石を除去したり、抗生物質で歯茎の炎症を抑えたりして治療した結果、3カ月後にはALTの値が正常近くまで回復したというデータもある。歯周病の治療で肝機能が大幅に改善する。脂肪肝の人は肝炎に進行させない様に口の中をキレイに保つ事が大切。ダイエットに加えて歯周病予防!これが健康への近道!
■最新の研究結果
・太っている人の肝臓は、腸内細菌の毒素に過敏に反応することで肝炎を発症する事が分かった。
・アルコールや高脂肪食の影響で、菌が小腸を通過し、肝臓へ。
・やせていれば病気にならないが、脂肪肝の場合、微量の菌に過剰反応し「肝炎」を発症する。
☆脂肪肝がベースにある糖尿病や動脈硬化は進行が早い。脂肪肝を防ぐことも老化しないための大事な要因の1つ。
■肝臓を傷つけない量
厚生労働省は、1日の平均は、純アルコール量で20グラムまで、女性はその3分の2を適度な飲酒量としている。これはビールなら中瓶(500ml)1本、日本酒なら1合、ワインはグラス2杯という量。加えて、“休肝日”も週に2日以上設けたほうがいいとのこと。
<L4おでかけスポット>
■東京シティビュー
六本木ヒルズの森タワー52階にあり、今の時期“天空の花見”と題し、きれいな桜が見られる。
住所:〒106-6150東京都港区六本木6-10-1 森タワー52階
TEL :03-6406-6652
アクセス:地下鉄日比谷線『六本木』駅直結ほか
★サンセットカフェの期間限定メニュー(4月14日まで)
◎サクラスムージー「ソメイヨシノ」650円
◎春の和菓子と抹茶セット 680円








