サッカーのある生活へ J1「リモートマッチ」で約4か月ぶりに再開

サッカー

2020.7.7

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柏スタジアム 報道受付 写真:長田洋平/アフロスポーツ

 7月4日、J1の試合が再開され、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中断していたJリーグですべてのディヴィジョンに試合が戻った。観客不在の「リモートマッチ」による開催で、いつもと勝手が異なる中、サッカーのある生活への模索が続いている。

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 試合当日のキックオフ1時間前ともなれば、最寄りの駅からスタジアムまではどこも試合へ急ぐ人の波で賑わっているのが常だ。だが、この日は観客を入れないリモートマッチ。柏対FC東京戦へ足を運んだが、柏駅からスタジアムに続く道路沿いは閑散とし、歩く人の姿もまばらで、試合の日特有の高揚感がないがさみしい。

 試合会場受付での検温や入場者リストとの身分の照合、決められたエリアや場所の実へのアクセスなど、感染予防のための対策が随所にとられ、ゴール裏やスタンド前段にはボールボーイ役を務めるクラブスタッフが待機。ベンチ外の選手たちも、座席の間隔をとりながらマスク姿でスタンド席から試合を見守る。

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2020 J1リーグ 無観客で再開 キックオフ前、医療従事者に感謝する柏レイソルとFC東京 写真:長田洋平/アフロスポーツ

FC東京を迎えての再開初戦。柏のスタジアムDJのキックオフ前の選手紹介が、いつもより大きく響いたように感じたのは気のせいか。無人のスタンドに並ぶ、レイソルカラーの黄色が目立つ。

試合が始まると、ピッチ上の選手の掛け声もタックルでの接触音も、ベンチからの指示はもちろん、プレーやレフェリーの判定への怒声もよく響く。ピッチでの戦いの熱さを示すバロメーターとも言える。

 だが、慣れない環境からか、前半は両チームともに硬さが感じられ、激しいボールの奪い合いでフィジカルな展開に。その影響で、前半28分にはFC東京FWディエゴ・オリベイラ選手が負傷交代を余儀なくされた。

 同僚が抜けた後も東京のブラジル出身攻撃陣、FWアダイウトン選手とFWレアンドロ選手が仕掛けるが、柏はDF染谷悠太選手やDF高橋峻希選手らがよく対応。前半の終盤からホームチームは攻撃のリズムも出て、後半にかけてFWオルンガ選手へボールが出るようになるが、決定機をものにすることができない。

 一方、後半に入って相手ゴール前に迫る機会が増えていた東京は、後半15分に大きなチャンスを得る。パスを受けて中央を抜け出したFWアダイウトン選手が柏MFヒシャルジソン選手に倒されてFKを獲得し、ヒシャルジソン選手は2枚目の警告を受けて退場に。

このFKをCKへつなげた東京は、そのセットプレーにDF渡辺剛選手が反応してネットを揺らし、これが貴重な決勝点となって1-0で勝利。柏は一人少ない中で、交代枠を活かして反撃を試みたが、得点にはならなかった。

渡辺選手は「自粛期間も長くて、難しい試合になるなと。サポーターもいない状況で、雰囲気的にも今までにない感じで、入りは良くなかったが、勝点3が大事だった。それを取れたのはよかった」と振り返った。

長谷川健太監督も「前半は両チームとも非常に硬さが目立ってボールも落ち着かなかったが、前半をゼロで折り返したのは悪い展開ではなかった。後半セットプレーで先制して、そのあとしっかりコントロールして試合を運ぶことができた」と語り、「選手たちも久しぶりの試合でいろんな思いもあったと思うが、これで落ち着いて試合に臨んでくれるのではないか」と安堵の表情を見せた。

柏はJ1復帰直後のシーズンで開幕からの連勝を逃したが、ネルシーニョ監督は「結果は負けだったが、選手はしっかりと役割を果たしてくれて、やってきたことを出せていた」と話し、長い中断を経た最初の試合での選手の動きを評価。試合が続けば「試合のテンポは良くなると思う」と手ごたえを示していた。

ようやく一歩を踏み出したが、J1はここから3連戦の後、8月に入るとルヴァンカップも加わるため7連戦となる。負けた場合は、負の連鎖を生まないための気持ちの切り替えが重要だ。また、過密日程の中では選手のリカバリーと怪我人の有無も結果を左右しそうだ。


取材・文:木ノ原句望