武豊騎手プロデュース『アブミプロジェクト』完成秘話 ~名手が作ったメイドインジャパン~

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2022.1.7


世界が絶賛!日本の匠 ~競馬を変えたメイドインジャパン~

競走馬に騎乗する際、騎手はあらゆる馬具を装着してレースに臨んでいる。競走馬をリードするための手綱に鞭、背中に乗るための鞍、そしてアブミにブーツなど... そのすべてが激しいレースを走るために使われている。

日本のレジェンド騎手・武豊が自身の経験を生かして作った「アブミプロジェクト」を紹介。

ひょんなことから発足した「武豊アブミプロジェクト」

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日本競馬界のレジェンドともいうべき存在の武豊。

数多くの勝ち星を積み上げる一方で、馬具へのこだわりも相当なものがある。鞍やブーツだけにとどまらず、新たに手を加えた馬具がある。それがアブミである。

「よくよく考えると、日本製のアブミって聞いたことがなかったんですよ」と振り返ったが、そもそもアブミとは騎手が馬に騎乗する際、足を引っかけるための馬具。両足からすべての体重を預けるだけにとても大切な馬具と言えるだろう。

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「レース中は鞍に乗っているというイメージがあるかもしれませんが、実はアブミに乗っているだけなんです。すべての体重がそこに掛かっているので、命を懸けて乗っているし、自分の身体を託しているとても大切な馬具ですね」

これまでアブミは外国の既製品を使用していたという武豊。

だが、既製品ではどうしても自分の脚にしっくりとハマらない。全体重をかける大切な馬具だからこそしっかりフィットするものを使いたい――

そんな思いを持つ中で2019年9月、株式会社エムエス製作所に訪れたのが転機となった。

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「この時はゴルフメーカーのアンバサダーとして、お話を受けていたんですね。それでクラブの製造過程を見せてもらった際、鉄からクラブにする工程を見ていたら、『アブミも作れるんじゃないか?』と思ったんです。それで聞いてみたら、できるということだったので」

金属加工の技術で世界中から高い評価を受けていたエムエス製作所にアブミの作成を求めた2019年の11月に「武豊アブミプロジェクト」がスタート。

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社長と副社長が担当になるという肝いりの企画だったが、両者ともに競馬への知識が乏しかったため、アブミの価値・重要性がわからず苦戦を強いられることに。

苦難のスタートとなった「武豊アブミプロジェクト」だが、それから1年後の2019年、武豊は「武豊アブミプロジェクト」で制作されたアブミをテスト。自身が一番こだわった部分についても教えてくれた。

「(アブミの)内側のアーチしている部分が足に当たる。痛いんだけど我慢しないといけないしね」痛みを感じる面積部分をメーカー側から減らしていくという工程を経て、理想のアブミを作っていく。およそ11キロの金属素材から削り出しで作っていく。

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こうして完成したのが最初のアブミ。

早速武豊に見てもらったが、今度は別の部分で問題が。通常武豊が使っていたアブミと比べ、15グラムほど重かったという。

騎手はレースによって体重が変わるため、馬具はなるべく軽い方が好まれるが、エムエス製作所の社長たちは当初「15グラムは誤差の範囲」と考えていたという。

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「騎手が5グラム、10グラムという細かい体重管理のもとで管理し、徹底的にこだわっているということが、正直わからなかったんです」

この時、一番のミスと課題にぶつかったと振り返るが、それでも武豊の要望に応えようとアブミの裏面を削りこんで金属部分を減らして軽量化を図るなど、半年後には約20gの軽量化に成功した。

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そしてエムエス製作所の職人たちは今度、「耐久性」ついて考えだした。

「壊れてはいけないものだから、入念に確認を使用ということで徹底的にやりました」

そうした過程を経て、2020年6月に武豊モデルの理想のアブミが完成した。

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その効果はてきめんで、出来立てのアブミを初めて実戦で使用した2020年の6月には函館スプリントSで見事に重賞制覇。

その後の武豊の活躍を見れば、あのアブミの威力がわかるだろう。

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あれから1年以上が経った今もなお、武豊の「アブミプロジェクト」は進化の手が止まらない。

「日本のモノづくりの良さを世界に知ってもらうために自分たちが研鑽していかないと」とエムエス製作所の社長、スタッフともに身を引き締めれば、武豊もまた「世界に自慢できるアブミ」と公言してはばからない。

匠の知識と技、そして誇りが生んだ究極のアブミはやがて、日本から世界へのホースマンへとどんどん飛躍していくことだろう。

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【テレビ東京スポーツYouTube】
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