【箱根駅伝】学生連合”名もなき白い襷”に魂を込めて
榎本晃大選手 写真:大学提供
駒澤大学が2年ぶり8回目の総合優勝で幕を閉じた第99回箱根駅伝。これで今季は出雲、全日本に続き史上5校目となる大学三大駅伝三冠の快挙を成し遂げた。
青春の全てを注ぎ込み母校の誇りである襷を繋いできた学生たちだが、テレビ東京は"名もなき白い襷"を繋いだ一人のランナーに注目。
7区21.3キロを駆け抜けた関東学生連合・榎本晃大選手(明治学院大学2年)。昨年10月に行われた箱根駅伝予選会で好走をみせ、チームとしては箱根駅伝本戦への出場は叶わなかったが、関東学生連合の選抜チームに選出。
迎えた夢舞台では21番目最後のチームとして襷を受け取ったが、前にいた国士舘大学を抜く力走をみせた。「(沿道から)名前も呼んでもらえて応援がすごい」と感動した様子を興奮気味に話してくれた。
「陸上を続ける上で最高の目標」
榎本選手は静岡県函南町出身。高校から本格的に陸上を始めるまではサッカーを習っていたが、お正月には箱根駅伝に夢中だったそう。「本当に感動していました」と特に覚えているのは青山学院大学5区山登りで活躍した神野大地選手。
そんな榎本選手が選んだのは明治学院大学。昨年の予選会では22位で、上位10校に与えられる本戦までにはまだ差があるが、今回明治学院大史上2人目の箱根ランナーとなった。
歴史を作ることは並大抵なことではないが、「箱根駅伝は陸上を続ける上で最高の目標。大学で2人目とかじゃなくてチームで行きたい。やっぱり強豪校には負けたくない」と振り返った。
関東学生連合チームの意義
関東学生連合チームは毎年10月の予選会で本戦出場権を得られなかった大学の成績優秀選手で構成される選抜チーム。過去には、のちに"公務員ランナー"として名を馳せた川内優輝(学習院大学出身)も箱根路を駆け抜けた。
今大会1区で話題となったのはスタートから大胆な飛び出しをみせた関東学生連合チームの新田楓選手(育英大学4年)。この選抜チームは順位がつかないが、15キロ地点を超えても1分以上の差をつけるなど、最終的に区間3位相当の走りをみせた。
特徴は走る10選手がバラバラのユニホームを着て走ること。そして普通なら母校の名が刻まれる襷は大学名のない"名もなき白い襷"。それでも彼らの気持ちを強くするのはその襷があるから。榎本選手は「襷があるからチームになれた。今回の仲間が次はライバルになるが、(母校に戻り)自分がチームを引っ張りたい」とこの経験を財産として母校に持ち帰るだろう。
来年度は100回目の記念大会となり関東学生連合チームは編成されず、例年通りだと予選会での本戦出場権が3校増える予定。今回、関東学生連合チームの白い襷を繋いだ選手たちの学校が次の主役となってくれたら嬉しい。