長友佑都「日本は確実にレベルアップしている」 W杯2次予選トップの攻撃力

サッカー

2021.6.23


サッカー日本代表 長友佑都 写真:JFA/アフロ

 日本が進出を決めている、2022年ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の対戦相手が7月1日に決定する。

クアラルンプールで行われる組み合わせ抽選会のシステムがFIFA(国際サッカー連盟)とAFC(アジアサッカー連盟)から発表され、イラン、韓国、オーストラリアなどアジアのライバルが順調に最終予選進出を決めており、組み合わせは気になるところ。

 日本の2次予選8試合で2失点は出場32チーム中、オーストラリアと並んで最小2位タイ。最小1位は2022年ホスト国のカタールと、韓国の1失点だった。

 一方、日本は攻撃面では8試合で46総得点をマーク。これは2位イランの34得点、3位中国の30得点をはるかに超えて、1試合平均5得点以上の計算だ。対戦相手との力量差はあったものの、相手に合わせることなく、日本が攻撃の形を追求し続けた証と言える。

 「日本は確実にレベルアップしている」という長友佑都(マルセイユ/フランス)は過去の代表戦と比較して、「相手のレベルに合わせるところはあった。それは自分たちのメンタルの弱さでもあったと思う」と振り返る。

そして、「今は勝つのは当たり前で、90分間で何を示せるか、何をすべきか。セルビアとやっても格下とやっても変わらずにできている」と指摘して、「ここ数年と比べても、このチームはいいチームだと思う」と語った。

大迫不在時の攻撃に糸口

 攻撃では、6月シリーズの途中から大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)が負傷で戦列を離れ、新たな攻撃の形を探るというテーマも加わっていた。大迫は2018年W杯ロシア大会初戦のコロンビア戦での得点など、ここまで49戦23得点。

2次予選突破を決めたミャンマー戦での5得点で、3月のモンゴル戦でのハットトリックに続く得点力を示し、得点以外の面でも日本の攻撃の軸として圧倒的不可欠な存在となっている。

その不動のFWに代わる形の追及はこれまでにも、日本がなかなか答えを見つけ出せずにいたテーマだった。

 今回の連戦でも、古橋亨梧(ヴィッセル神戸)がこれまでにも多く起用されてきたサイドでのプレーに加えて、トップ下や1トップでのプレーに挑み、浅野拓磨も右サイドや1トップに加えて、左サイドでもプレーを試みた。

 1つの答えが見つかったのはセルビア戦。後半から1トップを務めていた古橋に代わって、追加招集で合流のFW オナイウ阿道(横浜F・マリノス)が入ると、大柄で強さのある相手DFとしっかり競り勝つ強さを見せ、前線でボールが収まるようになり、日本の攻撃が軸を得て安定。

自ら仕掛ける怖さも見せて、セルビア戦では日本の後半開始早々の伊東純也(ヘンク/ベルギー)の先制点につながるCKをもたらす動きを見せた。

 後半15分頃には、オフサイドの判定にはなったものの、伊東の右サイドからのパスにファーサイドに入ってゴールネットを揺らす鋭さも披露。その流れは2次予選最終戦のキルギス戦につながった。

この試合で先発したオナイウは積極的にゴールに迫り、前半26分に相手DFのハンドを誘うヘディングを見せてPKを獲得。

このスポットキックをきっちり決めて代表初ゴールをマークすると、31分には攻め上がった川辺駿(サンフレッチェ広島)からのパスにファーサイドに飛び込んで押し込み2点目。

さらにその2分後には小川諒也(FC東京)の左クロスに相手DFの裏を取って頭で合わせてゴールネットを揺らし、わずか6分間に代表戦初先発試合でハットトリックを達成した。

25歳のFWは様々な攻撃の形での得点でポンテンシャルを示した。あとは最終予選など、2次予選とは異なるレベルの激しさ厳しさを持つ戦いで、競争力の高い相手に通用するかだが、期待を抱かせる存在だろう。

 オナイウは、「チームでやっていることをしっかりやることで結果に出ている」と話したが、「ほかの部分でもっと質を上げないと、相手のレベルが上がってきたら自分のプレーが通用しなくなる。技術や判断、プレースキルなどいろいろともっとレベルアップしなければならない」と話し、強い向上心を示していた。


取材・文:木ノ原句望