W杯最終予選 森保監督「オマーンは攻撃的で戦術の幅がある」

サッカー

2021.9.2


2022 FIFA W杯 アジア最終予選 前日会見 森保一監督 写真:JFA/アフロ

来年のサッカーワールドカップ・カタール大会の出場権を懸けたアジア最終予選が9月2日(木)に始まる。

7大会連続出場を目指す日本代表は、大阪のパナソニックスタジアムにオマーン代表を迎えて初戦を戦うが、予選連続得点のMF南野拓実選手(リバプールFC)の欠場が濃厚。

移籍手続きで帰国を見送ったDF冨安健洋選手(アーセナルFC)ら数人を欠く中、前回大会の最終予選の二の轍を踏まずに好スタートを切れるか。初戦からチームの対応力、総合力が試される戦いになる。

オマーン代表とはこれまで12回対戦して日本の9勝3分で負けはない。FIFAランキングでも79位のオマーンに対して日本はアジアトップの24位で、数字の上では優位に立つ。

前回の対戦は2019年1月のアジアカップでのグループステージ第2戦で、日本が1-0で勝利した。しかし、その試合で対戦した柴崎岳選手も「簡単ではない相手だった」と振り返る。

オマーンは昨年1月からクロアチア人のブランコ・イバンビッチ監督を招聘。イラン代表監督も務め、2006年W杯最終予選で日本と対戦(1勝1敗)した経験もあり、その後も長年に渡って中国や中東のクラブを率いており、アジアの事情には明るい。

今回は国内リーグが始まっていないことから、来日前にセルビアで約1ヵ月間の合宿を実施。イバンコビッチ監督は「日本との大一番へ準備はできている」と胸を張る。試合の前日練習でもオマーンの選手らは切れのある動きを見せていた。

森保監督は今回対戦するオマーンについて、「非常に攻撃的で、戦術の幅があるチーム。対戦相手や試合の流れによって、いろいろな戦い方ができる」と分析。

守備ブロックを作り、状況次第で前からプレッシャーをかける対応力もあると指摘している。日本は連携を活かして我慢強くボールを動かし、相手の隙を突いて精度高くゴールに迫りたい。

最終予選は来年3月まで行われ、2次予選を勝ち抜いた12チームが6チームずつ2組に分かれて対戦し、各組上位2チームが出場権を獲得。

3位チームは残り1枠のカタール行き切符を求めて3位同士で対戦し、その勝者が大陸間プレーオフに進出。勝てばアジア5番目のチームとして出場できる。日本はオマーンに続いて、中国、オーストラリア、サウジアラビア、ベトナムと戦う。

コロナ禍を受けて予選の日程が大幅に変更され、来年11月開幕に間に合わせるために、今回の最終予選はこの9月から10月、11月と続き、従来は行われない1~2月にも開催される。

森保監督は、最終予選について「難しい戦いになる。相手は我々への対策を徹底して、つぶしにくる。そこをどう上回っていくか」と語る。


スタートダッシュへ

想定外という点では、日本は前回ロシア大会の最終予選の初戦でもあった。ホームで迎えた初戦でUAE(アラブ首長国連邦)に1-2と敗戦。その躓きが響いてその後の最終予選では苦しい展開の中での戦いを続けることになった。

DF酒井宏樹選手(浦和)は「大変なことをしてしまったと思った」と、当時の心中を打ち明けた。

苦い経験をしただけに、今回の最終予選では「スタートダッシュは確実にしたい。最初のホームの勝点3がスイッチになる。前回以上に気をつけてやりたい」と話す。

森保監督は、「初戦はどんな大会でも難しい。いろんなプレッシャーがあると思うが、選手には日頃からやってきていることに自信を持って最大限のプレーを発揮してほしい」と話す。

特別なことではなく、基本的なことをチームとして徹底して実行することをポイントに挙げた。

今回、7日に控える第2戦ではアウェイで中国と対戦する。本来なら中国での開催だったが、コロナ禍で入国制限など国際試合開催が困難なため、中国が第3国としてカタールに場所を移した。

中国はアウェイで予定されていたオーストラリアとの第1戦も、同様にオーストラリア国内での開催ができないためにドーハで開催される。このため、中国は現地で"ホーム"状態で日本を待ち受ける。

日本にとっては移動と現地の日中の気温が40℃越えという暑さや日本と6時間の時差など、不利な点は多い。それだけに、オマーンとの初戦での勝点は重要になる。

今回が3度目の最終予選となるDF吉田麻也選手(サンプドリア)も、「予選入り方」と「アウェイでしっかり勝点を奪い取ること」が突破のカギになると指摘。

さらに、本大会を睨んで「チームの総合力を上げないとならない。五輪やアジアカップなどチームがうまく行っていない時の戦い方、打開の仕方はまだまだ課題。そこを9,10,11月と間隔が狭い中で構築したい」と話している。

初戦、第2戦と対応力が求められる中、日本代表の最終予選が始まる。


取材・文:木ノ原句望