水の覇者・日本大学 個人競技の水泳がチームで泳ぐ理由 「個人競技こそ組織が強くする」

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2021.10.21



個人競技こそ、組織が強くする。

戦後ニッポンの水泳界のヒーロー・古橋廣之進はこんな言葉を残している。

「あらゆるスポーツの中で最も地味でつらいものが水泳である」

地味で辛いスポーツ。尋常ではない練習量。だがスイマーたちのあこがれの大学がある。

「水の覇者・日本大学」。

創部94年、大学日本一を決めるインカレで37度の優勝を誇る。東京オリンピックには池江璃花子や本多灯ら5人の現役選手を送り出した。

日大水泳部には選手が集まる理由がある。

池江璃花子(東京五輪女子リレー代表)「チームの雰囲気が良くて日大の水泳部良いなと思って」



本多灯(東京五輪男子200mバタフライ銀メダル)「水泳を究める上で一番レベルアップできる大学だと思います」

練習を覗くとその活気に驚かされた。

声を張り上げ、場を盛り上げる。これぞ、日大の伝統。厳しい練習は大声を張って乗り越える。雰囲気づくりが大切だ。

だが、もちろん気合だけでは強くはなれない。こんな側面もある。

上級生がその日の練習メニューを決めているという。さらに、試合に出場するメンバーまで学生たち自身で決めているのだとか。

水泳部の寮には壁一面に選手たちの目標が。



これも学生のアイデア。常に高い意識を持ち続けるための工夫だという。

上野広治監督「ただ単に速く泳ぐだけでは魚には勝てないというのがうちのスローガンですけど、それだけじゃなくて学生主体の運営に切り替えたのが大きな違いです。」

ひとりぼっちでただ泳ぎまくるのではなく、チームワークを意識した「自主性」。これがモチベーションをあげている。

長谷川涼香(東京五輪女子200メートルバタフライ代表)「今日みたいに一緒にやって盛り上がるところは一緒に練習していていいところだと思います」

関海哉(東京五輪男子400メートルリレー代表)「個人以上の力が出せる、そこが日大の強みだと思います」



大学スポーツをやっていると、オリンピックと同じくらいの価値をもつ大会があるという。

池江「チームに貢献する大会大学ではこのインカレしかないので、泳ぐことを楽しめる大会」

日本学生選手権水泳競技大会。通称「インカレ」は学生たちの夢舞台。

国と国との戦いがオリンピックであるならば、インカレは大学と大学がぶつかり合う総力戦だ。

日大は今年、史上初の男女アベック優勝を狙っている。

尾山武主将「チーム全員が勝ちたい。アベック優勝という目標に向かって、みんなが一つになって進んでいることがチームとしての一体感を生んでいるんじゃないかなと思います。」

一体感を生みだす日大ならではの、とある儀式がある。試合前チームみんなで円陣を組んで声を張り上げる。

これぞ、青春。

通称「ワンパ」と呼ばれるこの儀式。チームを一致団結させるときに行うという。



日大発祥のワンパを、今では日本代表までも取り入れている。

古橋広之進は、水泳は地味で辛いものと表現した。後輩たちも、その辛さは感じているだろう。だからこそ、組織で戦う。それを知る彼らは、強い。

池江「人数が多い中で競い合って練習できるのが楽しい。このチームに入れてそういう経験ができるのが楽しいです」

(10月9日放送 テレビ東京系 カレッジスポーツゼミより)