森保監督「勝って出場権をつかみとる」W杯アジア最終予選 大一番のオーストラリア戦へ

2022 FIFA W杯 アジア最終予選 森保一監督 写真:JFA/アフロ
サッカー日本代表がチームの成長を感じさせる戦いで、今年11月のワールドカップ(W杯)カタール大会出場へ、あと1勝に近づいた。
2月1日に埼玉スタジアムで行われたアジア最終予選第8戦でB組首位のサウジアラビア代表に2-0と快勝して5連勝とし、2試合を残して無条件での予選突破となる2位をキープした。
MF伊東純也選手(ヘンク)が1ゴール1アシスト、MF南野拓実選手(リバプール)も最終予選初ゴールの活躍で、日本は次のアウェイでのオーストラリア代表戦に勝てば、7大会連続での本大会出場が決まる。
この日の勝利で2位の日本は前回対戦の雪辱を果たして勝点3を積み上げ、首位サウジアラビアとの勝点差は1となった。
また、3位のオーストラリアがアウェイでオマーンと2-2で引き分けたことで、日本のオーストラリアとの勝点差は3に広がった。
日本は、次節3月24日にシドニーで臨むオーストラリアとの直接対決を制すれば、日本は1試合を残して2位以内が確定して予選突破が決まる。
各組上位2チームは自動突破となるが、3位になればA組の3位とのプレーオフに臨み、勝てば南米5位との大陸間プレーオフに臨むことになる。イランと韓国が突破を決めたA組は、現在UAEが勝点9で3位、レバノンが勝点6で4位につけている。
5連勝で勝点を18と伸ばした日本だが、3月のオーストラリアとの直接対決で敗れれば勝点で並ばれ、得失点で3、総得点で日本の9に対して15と優位に立つオーストラリアに順位を逆転される。
森保監督は、「オーストラリアと勝点3差になったが、状況は変わっていない」と話し、3月のアウェイでの大一番に、「受け身にならない、勝って出場権をつかみとる戦いをしたい」と積極的な姿勢を崩さない。
オーストラリアは今回の最終予選では開幕から3連勝と好調な滑り出しを見せていたが、10月12日に埼玉で行われた4戦目で日本に1-2で敗れると2位に後退。
さらに、11月にはサウジアラビアとホームで0-0のドロー。その5日後には中国のホームとして中立地UAEで行われた対戦も後半半ばにPKで追いつかれて1-1で引き分け、順位を2位から3位に落とし、日本が2位に浮上した。
そして、今回のオマーン戦では2度のリードを奪いながらの引き分けで、10月の日本戦以降5試合の成績は1勝3分1敗と勝率を落としている。
しかも、残る2試合の相手は、3月24日の日本戦に続いて、29日にアウェイでのサウジアラビア戦。ちなみに、日本の最終戦はホームでのベトナム戦で、サウジアラビアは24日の対戦はアウェイでの中国戦だ。
日本のオーストラリアとの通算対戦成績は、オーストラリアがオセアニアからアジアへ所属連盟へを変更して以降の対戦で日本の5勝5分1敗だ。
だが、ワールドカップ最終予選では過去3大会で対戦し、日本はアウェイでは2009年6月(2010年大会)の対戦を1-2で落とし、2012年6月(2014年大会)と2016年10月(2018年大会)はいずれも1-1で引き分けており、勝利はない。オーストラリアでの勝利は、1998年2月のアデレードでの親善試合まで遡る。
また今回、欧州組が主体の日本は、選手の大半がシドニーへの長旅を強いられることになる。1月の中国戦を除いて最終予選2連戦の初戦で苦戦してきた傾向もあり、コンディション調整が重要になるのは間違いないだろう。
森保監督は、欧州からオーストラリアへの移動を「例えるなら日本からブラジルへ行く感じ」と話し、「疲労をできるだけ軽減して、いいコンディションで臨めるようにしたい。相手より少しでもいいコンディションを作りたい」と語った。
オーストラリア代表のグラハム・アーノルド監督は、オマーン戦後に「結果は残念だが、すべて自分たちの手の中にある。
3位だが次はホームでの日本戦で、勝てば勝点で並ぶ。得失点差では我々の方が上だ。そしてサウジアラビアに勝てば突破できる」とコメントしたと報じられており、日本戦へ自信を見せている。
だが、チームの成長に手ごたえを覚えている森保監督も、サウジアラビア戦直後から選手に働きかけ、大一番への準備を始めている。
日本代表指揮官は、試合後の円陣で選手たちに話しかけ、「まだ終わっていない。ここまで積み上げてきたことをさらに積み上げて、残り2試合に勝って我々が(出場権を)つかみ取る」と声をかけ、2カ月後の再集合までに「所属クラブで存在感を発揮して、しっかり力を付けること」と、個々の力に磨きをかけることを求めた。
大詰めを迎え、次の大一番へ戦いは始まっている。
取材・文:木ノ原 句望