羽生結弦「このオリンピックが最後かと聞かれたらちょっと分からないです」【五輪フィギュア】

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2022.2.14


羽生結弦 写真:新華社/アフロ

北京オリンピックフィギュアスケート男子シングル4位入賞の羽生結弦(27=ANA)が14日、記者会見を行った。

会見についてJOCは「本会見はメディア各社からの個別取材申請が多く、個別に対応することが困難なため記者会見形式で実施するものとなり、羽生選手からの発表会見ではございません」と説明していた。


ーオリンピックでの演技を振り返って満足度は

ショートプログラムはすごく満足しています。ショートは最初のジャンプでミスをしてしまったり転倒しないにしても氷に嫌われてガコッとなってしまうことはたまにあることなんです。

その中でも崩れずに自分が表現したいことプラス、良いジャンプを跳べたという点ではすごく満足しているショートプログラムでした。

フリープログラムはもちろんサルコージャンプをミスしてしまったことは悔しいですし、アクセルもできれば降りたかったと正直思いますが、なんか上杉謙信というか。自分が目指していた「天と地と」という物語、自分の生き様に相応しい演技だったんじゃないかなと思うんです。得点は伸びないですが、僕はあのフリープログラムをプログラムとして満足しています。


ーこれからのモチベーションは何か

正直な話、今まで4回転アクセルを跳びたいと言ってきて目指していた理由は、僕の心の中に9歳の自分がいて、あいつが「跳べ」ってずっと言っていたんですよ。

「お前下手くそだな」って言われながらずっと練習していて、でも今回のアクセルは褒めてもらえたんですよね。一緒に跳んだというか。

実は9歳の時と同じフォームなんです。ちょっと大きくなっただけで。だから一緒に跳んだんですよね。それが自分らしいなと思ったし、何よりも4回転アクセルを探していた時に最終的に技術的に辿り着いたのがあの時のアクセルだったんですね。

ずっと壁を登りたいと思って色々な方々に手を差し伸べてもらって登って来られたと思っていたんですけど、最後に壁の上で手を伸ばしていたのは9歳の俺自身だったなと思って。

最後にそいつの手を取って一緒に登ったなという感触があって、そういう意味では羽生結弦のアクセルとしてはこれだったんだと納得できているんです。

だから、それがモチベーションとしてこれからどうなるのかはまだ分からないんですが、今の気持ちとしてはあれが転倒だったとしても、いつか見返した時に「羽生結弦のアクセルは軸が細くてジャンプが高くて綺麗だね」と思える、誇れるアクセルだったと思っています。


ー北京オリンピックが最後のオリンピックなのか

このオリンピックが最後かと聞かれたらちょっと分からないです。

やっぱりオリンピックは特別だなと思いましたし、何より怪我してても立ち上がって挑戦するべき舞台はフィギュアスケーターとしては他にないので、すごく幸せになっていてまた滑ってみたいなという気持ちはもちろんあります。

あとは2万件ものメッセージや手紙を頂いたり、今回は中国のボランティアやファンの方々が歓迎して下さっているのをすごく感じていて、そういう中で演技するのは幸せだなと感じながら今回は滑りました。

そんなスケーターは簡単にはいないよなと思いますし、羽生結弦で良かったなと思いました。


ー自分の中のゴールは何か

4回転半を降りたいという気持ちは少なからずあって、それと共に自分のプログラムを完成させたいなという気持ちはあります。

ただ先ほど言ったように自分のアクセルは完成しちゃったんじゃないかなと思う自分もいるので、これから先フィギュアスケートをやっていくとして、どういう演技を目指したいかとかどういう風に皆さんにみてもらいたいかとか色々なことを今考えています。

まだ次のオリンピックとかどこでやるのかなど把握できていない自分がいますし、正直混乱しているんですが、これからも羽生結弦として大好きなフィギュアスケートを大切にしながら極めていけたらいいなと思っています。


ー8年間「五輪王者」を背負い続けてそれが無くなった今、どんな感情が湧いているのか

とても重かったし、重かったからこそ自分が目指している4回転アクセルを常に探求できたなと思っています。

きっと、まずソチオリンピック(2014年)で優勝していなかったら報道の数も違ったと思いますし、あれが羽生結弦というスケーターがいるんだと注目してもらえるきっかけにもなったし、そこから応援してくださる方もたくさんいたと思います。

そして、平昌オリンピック(2018年)で「やっぱ羽生上手いじゃん」と思ってくださる方もたくさんいらっしゃって、だからこそ今があるんだと思っています。

だから、「3連覇」は消えてしまったしその重圧からは解放されたかもしれないですが、ソチオリンピックが終わった時に言っていたことと同じで僕はやっぱりオリンピック王者だし2連覇した人間だし、それは誇りを持って胸を張ってこれからも過ごしていきたいなと思っています。