【福永洋一&祐一】菊花賞(1971年&2013年)知っておきたい競馬界「親子GI制覇」

エピファネイア 写真:山根英一/アフロ
共通点も多数。親子のGI制覇に連なる意外な物語とは
テレビ東京スポーツYouTubeチャンネルの配信限定競馬バラエティ「競馬大好きママのスナック美馬女 #6」は競馬好きのメンバーが当時のレース映像とともに当時の思い出を熱く振り返るという内容。
その中でキャプテン渡辺が推したのは横山典弘・武史による「親子でのGI制覇」。
横山典弘・武史親子はもともと、21年の皐月賞をエフフォーリアで制したことでGI親子制覇を果たしているが、キャプテン渡辺が注目し、動画で紹介したのはそれから半年後に行われた菊花賞でのこと。
このレースも息子である武史はタイトルホルダーを駆って逃げ切り勝ちを収めていたが、このレースの23年前に菊花賞を逃げ切っていたのがセイウンスカイに騎乗した父の典弘だった。
スタートから外連味なく逃げたセイウンスカイは前半1000mを59秒6というハイペースで飛ばしたのに対し、タイトルホルダーに騎乗した横山武史はスローに落とすなど、その勝ち方には多少の違いがあるが、ゴールする頃には親子揃ってガッツポーズを挙げていたのは記憶にも新しい。
しかし、何も競馬で親子ともに活躍しているという例は何も横山親子だけのものではない。ここでは親子揃って同じGIを制した親子を紹介。
■福永洋一&祐一・菊花賞(1971年&2013年)
「元祖天才」と称された名手・福永洋一とその息子である祐一。
2011年には日本競馬界史上初となる親子でのリーディングジョッキーに輝くという快挙も成し遂げているが、こと同一GIの親子制覇となると、菊花賞が挙げられる。
福永洋一が「天才」と呼ばれるキッカケとなったレースと言われているのがこの1971年の菊花賞だといわれている。
騎乗したニホンピロムーテーは秋になってから重賞2勝を挙げて勢いづいたが、菊花賞は距離が長く苦しいレースになると予想されていた。
しかし、洋一は追い込み馬であるニホンピロムーテーを残り1500mの時点で先頭に立たせるという奇策を打って勝利。洋一にとっても八大競走初制覇となった。
場内がどよめく中、「(先頭に立った時点から)残りは1600m程度。これくらいの距離ならニホンピロムーテーは誰にも負けないだろう」という騎乗馬への揺るぎない信頼からこうした天才的騎乗が生まれた。
一方、息子の祐一が菊花賞を制したのは2013年。デビュー以来ずっとコンビを組んできたエピファネイアと挑んだものだった。
春は皐月賞、ダービーともに2着と惜しいレースを繰り返してきたが、両レースの勝ち馬がいない菊花賞では断トツの支持を集めて出走。
するとスタートから前目に付けて流れに乗ると、最後の直線では鞭を入れることすらなく後続を突き放し、結果的に2着馬に5馬身差をつける楽勝。
エピファネイアが持つ世代屈指のポテンシャルの高さを満天下に示す一戦となった。ちなみにこの勝利は祐一にとって、自身初の牡馬クラシック制覇。
これまでは牝馬でのGI勝利が多かったが、この勝利を機に牡馬クラシックでの勝ち鞍が増え、2018年には父・洋一が勝つことができなかったダービーを制し、2020年にはコントレイルに騎乗して三冠騎手の栄誉に輝いている。
■文/福嶌弘