【日本ダービー】ホクトベガと同じ血が流れる “ジャスティンロック” 61年ぶりの快挙へ

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2022.5.29

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    日本ダービー2022 ~HEROになるために~

    3歳馬7522頭の頂点であり、競馬界最高の栄誉である『日本ダービー(GI)』。

    このタイトルを手にするために今年も人馬ともに熱い戦いを繰り広げる。

    その熾烈な戦いを勝ち抜いて夢の舞台へエントリーしてきた各馬に秘められたエピソードや関係者たちの知られざる想いに迫った。

    抽選を突破し、ダービー出走を決めたジャスティンロックを生産した酒井牧場。1961年以来となるダービー出走に湧く一方で、あの伝説の名馬の血を引くジャスティンロックへの想い。牧場長の胸の内に迫る。

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    抽選を突破。61年ぶりの栄冠へ!

    馬産地として知られる北海道・浦河町。小さな牧場が立ち並ぶ街にあるのが、ジャスティンロックの生まれ故郷である酒井牧場である。

    酒井牧場では現在、家族4人にスタッフ3人の合計7人体制で11頭の繁殖牝馬を管理するという少数精鋭の育成を行っている。

    その中からジャスティンロックは生まれ、昨年の京都2歳Sを制してクラシック戦線に乗った。4代目の代表である酒井一馬によると、生産馬がダービーに出るのは1961年以来だという。

    その1961年のダービーに出走した酒井牧場の生産馬はハクシヨウ。

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    メジロオーとの「髪の毛1本の差」ともいわれる接戦を制してダービーを制した名馬だが、ジャスティンロックはそのハクシヨウ以来のダービー出走を決めたのだから、牧場は大いに沸いたという。

    「ジャスティンロックがダービーに出るんだよ? すごいねぇ!」と酒井が話しかけながら撫でていたのはジャスティンロックの母であるフラワーロック。

    その隣にいたのはジャスティンロックの全弟に当たる弟。高い期待を背負って出ダービーに出走するジャスティンロックだが、その理由にあるのはジャスティンロックの血統。その血を辿ると、酒井牧場が生んだ悲劇のヒロインにつながるという。

    悲運の名馬の血を引く馬がダービーの夢舞台へ

    その馬というのはホクトベガ。現役時代は「砂の女王」と呼ばれる彼女はジャスティンロックの祖母の姉に当たるという。

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    ホクトベガはダートでは無類の強さを誇ったことでも知られる説明不要のレジェンドホース。

    国内のダートではほぼ無敵の状態となった7歳の春に第2回ドバイワールドCに遠征したが...... 結果的にこれがラストランに。ホクトベガは最終コーナーで転倒してしまい、骨折。異国ドバイでその生涯を閉じることになった。

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    そんなホクトベガの墓は酒井牧場の敷地内にある。

    検疫のため、持ち帰ることができたのはたてがみだけだったというが、そのたてがみが墓の中には収められている。死後25年が経った今でも、命日になるとファンから花が届くというのだから、いかにホクトベガがファンに愛されていたかがよくわかる。

    そんなホクトベガと同じ血を引くジャスティンロックがクラシックの舞台に挑むことになったのだから、盛り上がらないわけがない。

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    「ホクトベガもクラシックで活躍してくれて、その一族の牡馬がまたクラシックに出てくれた。頑張って走っているのを見ると、本当に感慨深い」と、酒井は感無量の様子でそう答えた。

    だからこそ、クラシック1冠目の皐月賞が行われる中山競馬場に酒井は10年ぶりに向かったという。

    久しぶりに見るジャスティンロックは「アスリートの体つきになっていた」というが、10番人気だったジャスティンロックは7着に健闘。ダービーへと期待を持たせた。

    「まずは無事に出走して思う存分走ってほしい、ホクトベガにも『見守っていて欲しい』とお願いした」という酒井。

    伝説の名馬に後押しされ、ジャスティンロックが61年ぶりの大仕事を成し遂げるか。


    ■文/福嶌 弘

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