浦和が2戦連続終盤にゴール 粘り強さを加えたチーム力
2025.5.24
浦和レッズ・中島翔哉 PHOTO:Getty Images
6月にクラブワールドカップ(W杯)に参戦する浦和レッズが粘り強さを発揮して、チーム力を上げている。
5月21日に行われた川崎フロンターレとのJ1リーグのアウェイ戦で、浦和は途中出場したMF大久保智明の終了間際の同点ゴールで追いついて2-2で引き分け、勝ち点1を得て4位をキープしている。
浦和が2試合連続で終了間際の得点で結果を変えた。
17日のホームでのFC東京戦では1-3ダウンから後半途中出場のMF松本泰志が80分に同点ゴールを決め、後半アディショナルタイムには勝ち越しゴールをマーク。
相手に2度の先行を許しながら追いついて、試合終了間際に逆転に成功。土壇場での勝利に、ホームは興奮と歓喜に包まれた。
その終盤の粘り強さは川崎戦でも変わらなかった。
激しい競り合いとなり、守備意識の高い相手に大きなチャンスを作れずにいたが、前半42分に今季初スタメンのMF中島が、左サイドからファーポスト前に走り込んだMF金子にクロスを送ると、ボールはそのままゴールに吸い込まれて先制ゴールとなった。
しかし、5分後の前半アディショナルタイムに川崎はCKからFWマルシーニョが決めて追いつくと、その後、後半は一進一退の展開に。
そして86分、川崎が後半交代出場のMF瀬川祐輔のゴールで均衡を破った。
試合終盤の得点でホームチームの勝利かと思われたが、そこから浦和が攻撃を畳みかける。
そして後半アディショナルタイム、MFマテウス・サヴィオのクロスをペナルティエリア左で折り返したFW長倉幹樹のヘディングにMF大久保智明が左足で合わせて得点。
後半交代出場した3人が絡んだゴールで追いついて、勝ち点1を手にした。
3月28日のセレッソ大阪戦以来11試合ぶりの先発で66分までプレーしたMF関根貴大は、「最後まであきらめずに戦って、勝ち点1をもぎ取ってくれた。みんなが役割を把握してチームのために戦えた」と話した。
浦和のマチェイ・スコルジャ監督は、「強度と戦術でレベルの高い試合になった」と振り返り、2失点目となった場面のボールの取られ方は課題としながらも、「最後の瞬間まで戦って勝ち点を得た。難しい相手からの貴重な勝ち点1だ」と選手たちのハードワークを称えた。
転機となった松尾の起用
今季の浦和は2月15日の開幕戦で昨季王者の神戸にアウェイで0-0と引き分ける好ゲームを見せたが、その後はプレーが安定せず、序盤は引き分けと黒星が先行。
最初の9試合で2勝4分け3敗となかなか結果が出ずに苦しんだ。
しかし、4月13日の国立競技場でのアウェイ町田戦を2-0で勝利すると、そこから5連勝で流れを掴み、川崎戦までの9試合では6勝2分け1敗と好転。一時は19位まで下がった順位も4位まで浮上した。
契機となったのは町田戦で、負傷欠場したFWチアゴ・サンタナに代わってトップを務めたFW松尾佑介が違いをもたらした。
スピードのある松尾が精力的な動きで前線からプレッシャーをかけ、攻守の素早い切り替えからゴールへ直線的に向かう推進力が加わり、チーム全体を押し上げて守備の安定感が増した。そしてFC東京戦と川崎戦では粘り強さを見せた。
浦和DFマリウス・ホイブラーテンは川崎戦後に、「チームスピリットについては、いつもみんなで話している。そこが今日の試合終盤のポイントだった」と振り返り、守備についても「試合を重ねて良い連係が作れていてエネルギーもある。全員がしっかりプレーしたいという気持ちでいる。この2試合で勝ち点4は良い数字だ。チームにはクオリティがあるので、この流れを崩さずに続けたい」と話した。
同点ゴールを決めた大久保も、「この勝ち点1を無題にしないためにも次の試合(アウェイ名古屋戦)は確実に勝ち点3を取らないといけない。クラブワールドカップ(W杯)に行くまでの残りの試合を勝っておかないと」と言った。
2022年にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制した浦和は、今回から32チームで1か月開催に拡大したクラブの世界NO1を決める大会に出場する。
大会は6月14日(日本時間15日)にアメリカで開幕する。Jリーグの試合が大会へ向けた準備になっているのは言うまでもない。
ホイブラーテンは、「今季は良い流れでクラブW杯へ向けて自信を積み上げてきているが、まだJリーグで試合がある。あまりクラブW杯に重きを置かずに、大会に行く前に勝利を重ねておきたい」と話している。
浦和は5月24日にアウェイで名古屋戦に臨んだ後、ホームで28日にセレッソ大阪、6月1に横浜FCと対戦する。
取材・文:木ノ原句望