【思い出に残るジャパンC】メアジードーツ 外国馬が4着まで独占 完膚なきまでに叩きのめされた日本馬たち

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2025.11.29


第1回ジャパンカップ メアジードーツが優勝(c)SANKEI

ホースマンたちの思い出に残るジャパンカップは?

今年で45回目を迎えるジャパンCが11月30日(日)に開催。それに先駆けてYoutubeチャンネル「テレ東競馬チャンネル」では総勢20名のホースマンに「思い出のジャパンC」について深堀り。

その中でも注目すべき名レースをピックアップ。今回は日本で初めての国際レースとして行われた1981年、第1回ジャパンC。

「世界に通用する強い馬づくり」を目指し、1981年に創設!

親子ともども三冠馬を管理したことで知られる栗東の名トレーナー・池江泰寿調教師。

自身もオルフェーヴルで2012年のジャパンCに挑み2着となりましたが、「とにかく衝撃的だった」と振り返ったのは1981年、当時中学生のころに見たという第1回ジャパンCだった。

「世界に通用する強い馬づくり」を提唱し、その実現に向けてNCK(現JRA)が世界の強豪たちを招いて日本で国際競走を行うという計画は1970年代後半からあったが、それがようやく実現したのが1981年の秋だった。

だが、極東の地・日本の秋に行われるレースということで世界のホースマンたちからの注目度は低く、競馬発祥の地イギリスをはじめとした欧州からのエントリーはゼロ。

一方でアメリカ、カナダから各3頭、そしてインドからオウンオピニオンという馬が参戦を表明した。

外国馬の目玉となったのはアメリカのザベリワン。

生涯賞金は100万ドルを超え、さらに唯一の国際GⅠ競走の優勝馬だったが、そのGⅠも牝馬限定戦でのもので決して「世界屈指の強豪」というわけではなかった。

外国馬はやや手薄な印象があったが、一方で日本馬たちは精鋭揃い。

1ヵ月前の天皇賞(秋)を制したホウヨウボーイとハナ差の2着に入ったモンテプリンスを中心に阪神3歳Sの勝ち馬ラフオンテース。

川崎記念2連覇の実績を持つゴールドスペンサー、有馬記念2着のメジロファントム、スプリンターズSを制したサクラシンゲキなど当時の競馬界をリードする8頭が出走した。

一流どころ不在の外国馬、精鋭揃いの日本馬たちという構図に加え、日本馬にとっては地元の東京コースで走るため、初めての国際レースながら多くのホースマンは「日本の馬にもチャンスがあるかも」という期待感を持ったままレースを迎えた。

日本馬が伸びあぐねる中、猛然と突き抜けたアメリカからの伏兵

秋晴れの中で行われた第1回ジャパンC。

スタート前には日本のタクラマカンがゲートを飛び出してしまい外枠発走となるアクシデントが起こったが......その2分半後に日本のホースマンは衝撃を受けることになる。

レースはサクラシンゲキの軽快な逃げで始まると、ブライトルパース、フロストキングらのカナダ勢がそれを追いかける形に。

4番手以降は離された縦長の展開になり、1番人気のザベリワンは中団、その後ろにホウヨウボーイとモンテプリンスが付けていった。

大ケヤキを過ぎて第4コーナーに入る辺りで、逃げていたサクラシンゲキにフロストキングが並び、その後ろにアメリカのペティテートが進出。

ザベリワンは中団の外目を突いていく形で最後の直線を向いた。

抜け出したフロストキングをペティテートが追いかけるという展開になり、それを外に持ちだしたザベリワンが差を詰めてきたが......それ以上に良い脚を使って伸びてきたのがアメリカの伏兵メアジードーツ。

直線でグングンと伸びてきてゴール寸前でフロストキングを差し切り、見事に第1回ジャパンCを制してみせた。

勝ったメアジードーツはアメリカでもGⅡ勝ちまでしか実績がなく、来日した外国馬の中でも伏兵の扱い。

このレースでも5番人気にとどまっていたが、勝ちタイムの2分25秒3は当時の日本レコードという堂々たる走りを見せて完勝。2着フロストキング、3着ザベリワン、4着ペティテートと外国馬が上位を独占してみせた。

期待された日本馬は総じて伸びを欠いてゴールドスペンサーの5着が最高着順。

期待されたホウヨウボーイ(6着)、モンテプリンス(7着)は見どころなく敗れたため、当時高校生だったという現調教師の友道康夫は「やっぱり海外の馬は強いんだ」と、強く印象に残ったという。

完膚なきまでに叩きのめされた日本馬たちだったが、このレースを起点として「世界に通用する強い馬づくり」が始まったのは言うまでもないだろう。


■文/福嶌 弘


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