オルフェーヴル 暴君の成長 あまりに美しすぎる金色の馬のラストラン【思い出に残る有馬記念】

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2025.12.28

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    第58回有馬記念 池添謙一騎手騎乗のオルフェーヴルが優勝(c)SANKEI

    今年で70回目を迎える有馬記念が12月28日(日)に開催。それに先駆けてYoutubeチャンネル「テレビ東京競馬チャンネル」では総勢20名のホースマンに「思い出の有馬記念」について深堀り!

    その中で栗毛の暴君がブッチギリの独走を飾った「2013年の有馬記念」をピックアップ。

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    2013年オルフェーヴル

    女性騎手として奮闘を続ける今村聖奈騎手が思い出の有馬記念として挙げたのはオルフェーヴルが制した2013年の有馬記念。

    当時10歳の少女だった彼女にはとにかくオルフェーヴルのビジュアルが印象に残ったという。

    「日差しの関係で、栗毛の馬体がすごく生えていたのが印象的。カッコよかった」

    フランス語で「金細工師」を意味する名を与えられたオルフェーヴルは今村聖奈の言うように金色に輝く栗毛が印象的だったが、それ以上に荒々しい気性がトレードマークとなったことは間違いない。

    そんなオルフェーヴルはデビュー戦から破天荒。

    1位入線直後に鞍上の池添謙一を振り落として放馬して、ウイナーズサークルでの記念撮影は中止にするほどの暴れっぷり。

    この気性が災いして、2歳時は1勝止まり。重賞初挑戦となった京王杯2歳Sは1番人気に推されても10着に大敗するという惨敗もあった。

    だが、オルフェーヴルは3歳になって急成長。シンザン記念2着、きさらぎ賞3着をステップに挑んだスプリングSで重賞初制覇を飾ると、東日本大震災の影響で東京開催となった皐月賞では豪快な末脚を繰り出して勝利。

    雨の中で行われたダービーも危なげなく勝利して二冠制覇を果たした。

    秋になるとその強さに磨きがかかり、菊花賞も制して堂々のクラシック三冠制覇。

    初古馬相手のレースとなった有馬記念もブエナビスタを下して勝利。現役最強の座に就いた。

    古馬になると、凱旋門賞制覇を目指し秋にはフランスへ遠征するように。結果は2年連続で挑んで2着だったものの、その実力を遺憾なく発揮した。

    そして5歳の秋、凱旋門賞2着から帰国したオルフェーヴルはこの年の有馬記念で引退することを発表した。

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    第58回有馬記念 池添謙一騎手騎乗のオルフェーヴルが優勝(c)SANKEI


    あまりに美しすぎる金色の馬のラストラン

    この年の有馬記念はオルフェーヴルを含めてもGⅠ馬は3頭しかいないというやや寂しいメンバー構成となったが、オルフェーヴルの最後の雄姿を一目見ようとばかりに前年よりも123.3%増となる12万4782万人が中山競馬場に詰めかけた。

    当然、オルフェーヴルの単勝オッズは1.6倍と断トツの1番人気に。

    ファンの注目は「オルフェーヴルがどんなレースをして勝つか」その1点だったが......そんなファンの大きすぎる期待にオルフェーヴルは120点満点の走りで応えた。

    管理する池江泰寿調教師が「今回は80%の仕上がり」と決して万全の状態ではなかったオルフェーヴルだったがルルーシュが逃げる中、オルフェーヴルは後方で脚を溜め、3コーナー過ぎから一気に加速。

    それまで後ろから2頭目にいた馬が4コーナーを回ってきたら2番手に進出。グランプリの舞台でマクリを打つという大勝負に出た。

    そうして迎えた直線は、文字通りオルフェーヴルの独壇場となった。

    先頭に立っていたカレンミロティックをあっさりと交わして先頭に立ったオルフェーヴルは一気に後続を突き放していく。

    オルフェーヴルをマークしていたウインバリアシオン、ゴールドシップも懸命に追いかけていくが、それでもオルフェーヴルには届かない。

    冬の中山の西日を浴びた栗毛の馬体が金色に輝きを増すたび、一歩、また一歩と離れていった。

    そして金色に光っていたオルフェーヴルはファンに強烈な印象を与えたまま先頭でゴール。2着のウインバリアシオンに8馬身差を付けるという独走で有終の美を飾ってみせた。

    ヤンチャだったオルフェーヴルが見せたあまりに完璧すぎるラストラン。その記憶は今も競馬ファンの記憶に残り続けている。


    ■文/福嶌 弘

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    ■第70回有馬記念(GI)枠順
    2025年12月28日(日)5回中山8日 発走時刻:15時40分

    枠順 馬名(性齢 騎手)
    1-1 エキサイトバイオ(牡3 荻野極)
    1-2 シンエンペラー(牡4 坂井瑠星)
    2-3 ジャスティンパレス(牡6 団野大成)
    2-4 ミュージアムマイル(牡3 C.デムーロ)
    3-5 レガレイラ(牝4 C.ルメール)
    3-6 メイショウタバル(牡4 武豊)
    4-7 サンライズジパング(牡4 鮫島克駿)
    4-8 シュヴァリエローズ(牡7 北村友一)
    5-9 ダノンデサイル(牡4 戸崎圭太)
    5-10 コスモキュランダ(牡4 横山武史)
    6-11 ミステリーウェイ(セ7 松本大輝)
    6-12 マイネルエンペラー(牡5 丹内祐次)
    7-13 アドマイヤテラ(牡4 川田将雅)
    7-14 アラタ(牡8 大野拓弥)
    8-15 エルトンバローズ(牡5 西村淳也)
    8-16 タスティエーラ(牡5 松山弘平)
    ※出馬表・成績・オッズ等は主催者発表のものと照合してください。

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