ディープインパクト あまりに見事な、完璧すぎるラストラン【思い出に残る有馬記念】

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2025.12.26

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第51回有馬記念 引退レースで圧勝したディープインパクト(c)SANKEI

今年で70回目を迎える有馬記念が12月28日(日)に開催。それに先駆けてYoutubeチャンネル「テレビ東京競馬チャンネル」では総勢20名のホースマンに「思い出の有馬記念」について深堀り!

その中でも注目すべき名レースをピックアップ。日本競馬史上最強馬の呼び声高い名馬のラストランとなった2006年の有馬記念。

2006年ディープインパクト

フォーエバーヤングとのコンビでサウジC、ブリーダーズCクラシックを制してその名を世界に轟かせた坂井瑠星。

そんな彼が「当時の僕のヒーロー」と語ったのが2006年の有馬記念を制したディープインパクトだった。

日本競馬史上最強馬という呼び声も高いディープインパクトは2歳12月に迎えたデビュー戦で快勝すると、続く若駒Sで衝撃の末脚を披露。

一躍クラシック候補として注目を集めると、この年の皐月賞、ダービー、菊花賞の牡馬クラシック三冠レースを無敗のまま制覇し、史上6頭目の三冠馬に。

その走りは鞍上の武豊が「走っているというよりも、まるで飛んでいるよう」と形容したほど。その走りに多くの競馬ファンが注目し続けた。

4歳になったディープインパクトは天皇賞(春)を当時の世界レコードとなるタイムを記録して快勝すると、道悪馬場の中で行われた宝塚記念も制して、凱旋門賞へ挑戦。

結果はレイルリンクの3位に入線したが、レース後に馬体から禁止薬物が検出されたため、まさかの失格処分を受けることに。

敗戦以上のショックを受けて帰国したディープインパクトだったが、帰国緒戦として迎えたジャパンCでは凱旋門賞のリベンジとばかりに完勝。

GⅠ6勝目をマークした。そして年内最終戦となる有馬記念で現役を引退することを発表。

この年の有馬記念はディープインパクトの引退レースとして例年以上の盛り上がりを見せることになった。

数々のGⅠタイトルを積み重ね、ファンを魅了し続けた不世出の名馬・ディープインパクトのラストランとなったこの年の有馬記念。

ファン投票で出走馬が決まるグランプリレースということもあり、この年のディープインパクトへの投票数は11万9940票を集めた。

レース当日になってもディープインパクトの人気はすさまじく、出走馬にはこの年のクラシック二冠馬メイショウサムソン、天皇賞(秋)、マイルCSを連勝してきたダイワメジャーらGⅠ馬が6頭も集まるという豪華なメンバーだったが、ディープインパクトは単勝1.2倍の1番人気、支持率は有馬記念史上2位となる70.1%を記録。

ファンの注目は「ディープインパクトがどんな走りを見せて勝つか」その1点だった。

注目のレースはアドマイヤメインが大逃げを打ち、ダイワメジャーとメイショウサムソンが好位に付けていく形で先団が形成されたが、ディープインパクトは後ろから3頭目という位置取りに。

向こう正面を通過してもディープインパクトは動かなかったが、残り600mを過ぎたころから外へと持ちだして進路を確保。

そして4コーナーを回るころに鞍上の武豊からゴーサインが出たのか、まるで風が通り過ぎるかのようにスーッとポジションを上げていった。

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そして迎えた最後の直線。4コーナーからの立ち上がり直後、ダイワメジャーとメイショウサムソンが先頭を争うのを外からディープインパクトが並ぶ間もなく一気に交わして先頭に立つと、残り200mの地点にある中山の急坂を一気に駆け上がり独走。

後続馬たちは前を行くディープインパクトを追いかけるが一方的に離されていくばかりだった。

残り100mを通過するころ、勝利を確信した武豊は追うのを止め、手綱は持ったままの状態に。まるで名残惜しそうに、そして楽しむようにディープインパクトの最後の走りを堪能しているかのようだった。

そうして迎えたゴール。ディープインパクトが大歓声に包まれたままゴールすると、2着のポップロックには3馬身差が付いていた。

まさにラストランにふさわしい圧勝劇。「今までにないくらい、強烈な『飛び』だった」と武豊も振り返ったように完璧な走りを見せて、ディープインパクトはこの日、惜しまれつつもターフを去った。

■文/福嶌 弘

※Youtubeチャンネル「テレビ東京競馬チャンネル」では配信限定コンテンツ「ホースマンたちの思い出に残るジャパンカップは?」を配信中!

競馬界のレジェンド・武豊や調教師試験に合格したばかりの和田竜二、そして池江泰寿調教師や前川恭子調教師など総勢20名のホースマンが思い出の有馬記念について語ってくれました。詳細はこの動画をチェック!

URL:https://youtu.be/rlODKKM37WQ

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