「鹿島には勝ちたい」 『J2の番人』水戸ホーリーホックが悲願のJ1昇格! 徹底した選手の意識改革とは!?
【動画】FOOT×BRAIN+ #750|https://youtu.be/fbbePiSmsjg
日本代表選手も覚醒!"育成の水戸"のチーム強化術とは?
在籍26年、「J2の番人」と呼ばれてきた水戸ホーリーホックは、なぜ今、頂点に立てたのか。
シリーズ企画「リーダーズ・ボイス」として、クラブ経営の最前線に立つトップの決断と覚悟に迫る。
限られた予算、地方クラブという現実の中で磨かれた育成モデル、選手の意識を変える独自の言語化、そして環境整備という長期視点の投資。
その積み重ねがもたらした変革の実像から、日本サッカーが進むべき次の一手を読み解く。
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1月29日(木)に放送した「FOOT×BRAIN+」で、J1昇格を果たした水戸ホーリーホックの小島耕社長が登場。
J2在籍26年、『J2の番人』と呼ばれたクラブが初優勝を成し遂げた背景には、徹底した選手の意識改革があった。
前田大然、小川航基らを輩出し『育成の水戸』と呼ばれるまでになったクラブの強化術に迫る。
小島社長によると、2019シーズンの営業収益はJ2平均の半分にも満たない7億5000万円で、リーグ最低レベルの予算状態だった。
それでも昨シーズンの突如とした快進撃について、小島社長は「予想外の成績になった」と正直に振り返った。開幕前の記者会見でも昇格という言葉は出さなかったという。
転機となったのは会社予算の向上により中堅ベテラン選手を獲得できたこと。そして彼らと若い選手が噛み合って、予想を超える結果につながったと分析している。
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さらに水戸の躍進を支えたのが、前GMの西村卓朗氏が手がけた『Make Value Project(メイクバリュープロジェクト)』だ。
年間約30コマもの選手教育プログラムで、多様性と交流をテーマに異業種の経営者を招いた座学を実施。
選手たちに「何のためにサッカーをやるのか」「誰に応援されているのか」を徹底的に植え付ける取り組みを行っている。
小島社長は「最初は『なんでこんなことをやるの』と疑問を呈する選手もいた」と明かすが、根気よく向き合い続けることで、今では選手たちがホームタウン活動にも積極的に取り組む文化が根付いているという。
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また特徴的なのが、選手一人ひとりが自身の「ミッション・ビジョン・バリュー」を設定し、公開する取り組みだ。
外部のキャリアコーチとのワンオンワンセッションを年間複数回実施し、選手の内観を深める。
小島社長は「新加入発表時は言葉が弱い選手も、1年2年いると自分の言葉が出てきて、メディア対応も立派になる。そうするとピッチ上の結果も変わってくる」と効果を語る。
パートナー企業からも「応援しよう」という気持ちを引き出すことができているという。
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環境面でも大きな変化があった。2018年に誕生した「アツマーレ」は、城里町の廃校を改修したクラブハウスで、天然芝2面のグラウンドを併設。
それまで練習場が転々としていた状況から一変し、選手獲得や成績安定の基盤となった。
前田大然選手は昨夏、ヨーロッパのシーズンオフ期間に水戸で自主トレを実施。昇格争いの重要な時期に「凡事徹底」という言葉をチームに植え付け、日々の当たり前を当たり前にやることの大切さを伝えた。
元日本代表フォワードでアナリストの大津祐樹氏は「前田選手と小川選手は2人とも水戸のことをすごくいいように話す」と証言している。
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いよいよJ1での戦いを迎える水戸。
百年構想リーグの組み合わせ発表時には「震えた」と語る小島社長だが、「思い出作りでJ1に行くつもりはない。アントラーズには勝ちたい」と意気込みを示した。
茨城旋風を巻き起こしたクラブが、トップリーグでどんな戦いを見せるか注目が集まる。
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