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「この次元までついに行っちゃったか」17歳の怪物・張本智和の進化をDEEP解説

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4月17日放送の「卓球ジャパン!」では、東京五輪日本代表で17歳の怪物、張本智和のWTT(World Table Tennis)ドーハでの試合ぶりをDEEPに解説した。ゲストに迎えたのは、2021年全日本選手権準優勝の森薗政崇氏。

WTTとは、卓球をよりメジャーにする目的で、昨年までのワールドツアーに代わって今年から始まった大会。卓球台やフロアの色を変え、横からの撮影も多用するなどの工夫が凝らされ、試合結果に応じて世界ランクが毎週更新されるという緊張感溢れるシステムだ。

大会は賞金額や世界ランクへの影響度によって5段階にランク分けされているが、今回、張本が参加したのは、3月3日からカタールのドーハで開催されたWTTコンテンダー・ドーハと、続けて3月8日から開催されたWTTスターコンテンダー・ドーハの2大会。大会のランクはそれぞれ1番下と、下から2番目の位置づけだ。

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WTTコンテンダー・ドーハで張本は、荘智淵(台湾)、イサンス(韓国)といった強豪を倒して勝ち上がり、準決勝でドイツのオフチャロフと対戦。

張本が世界ランク5位に対して、オフチャロフは世界ランク12位の32歳。ロンドン五輪男子シングルス銅メダルで、東京五輪の出場も確実視されている猛者だ。

オフチャロフは独特のフォームのバックサーブで、徹底的に張本のフォア前を狙った。フォア側に曲がりながら台の横に出るか出ないかのギリギリのサーブだ。チキータをするには遠すぎるしフォアハンドでドライブをするには短い。

この絶妙なサーブを森薗氏は「フォア外」と独特の表現。

「あれでアップ系(上回転)出されたらクロスにフリックか、ツッツキぐらいしかできない。すごいシステムだと思う」

このオフチャロフのサーブに最後まで苦しんだ張本は、惜しくも2-4で敗れた。

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MC武井壮が注目したのは意外にもオフチャロフのベンチコーチだった。

「ドイツ人って拍手デカいんだよね」

「そこか」という意見にスタジオは爆笑。

「それ、思いました」(MC平野早矢香)

「僕、ドイツに国際大会2回行きましたけど、観客の拍手が滅茶苦茶デカくて。400メートルのときなんかホント、太鼓みたいにバンバンバンバンって」(武井)

「しかも今回、無観客なんで、すごい響く」(森薗氏)

試合を楽しむ文化が成熟しているドイツならではだ。

オフチャロフは決勝で林イン儒(台湾)を破って優勝し、世界ランクを10位に上げた。

そして翌週行われたスターコンテンダー・ドーハ。準決勝で張本とオフチャロフが再び激突した。

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現地で試合を見ていた森薗氏にとって、この試合はこれまでに見た日本人選手の試合でトップ3に入るものだったという。

「この次元までついに行っちゃったかと思って見てました」(森薗氏)

張本は前週の敗戦を活かし、サーブに横回転を混ぜてフォフチャロフを崩した。森薗氏によると、張本のサーブは普通に見えるが触ると全然違う回転がかかっているという。

前回苦しんだオフチャロフの「フォア外」サーブに対して張本は、ツッツキを封印。ストップとチキータ、そしてフォアハンドフリックで先手を取った。

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さらに、ラリーになってからは攻撃一辺倒ではなく、ブロックなど冷静に粘るプレーでポイントを重ね、4-2で雪辱を果たした。前週の敗戦からわずか7日後の見事な進化だった。

そして迎えた決勝戦の相手は、ドイツの守護神、フィルス。世界ランク42位、2018世界卓球団体銀メダルの33歳のカットマンだ。チャンウジン(韓国)、水谷隼を倒して勝ち上がってきた難敵だ。

フィルスとはこれまで0勝3敗という森薗氏。

「とにかくカットが重い重い。やっと持ち上げるとフォアでガーンと狙われる。カット打ちが得意な水谷選手にも勝ってるし、攻略法が思いつかない」(森薗氏)

そのフィルスに対して張本は怪物ぶりを発揮した。フィルスの重いカットをものともせずに反撃されない程度のドライブで粘り、甘くなったボールを強打で抜き去った。

森薗氏は張本がカット打ちの練習をしているのをほとんど見たことがないという。「どうやって覚えたんだろう」と不思議がる。

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そんな張本を苦しめたのがフィルスの粒高ラバーを使って横に振り抜く変化ツッツキだった。

「とんでもなくナックル。ラケットを上を向けて振り抜かれたらどうしても下回転だと思ってしまう」(森薗)

「ツッツキに見えて実は上回転になってる」(平野)

要所でのこの変化ツッツキを軸にフィルスは張本から2ゲームを奪ったが、張本の安定したドライブに対して最後はリスクの高い攻撃をせざるをなくなり、ミスを重ねた。

こうして張本は4-2でフィルスを破り、WTTでの初優勝を決めた。

この活躍で張本は世界ランクが4位にアップ。東京五輪での活躍を予感させる結果となった。

次回は、東京五輪女子韓国代表を徹底攻略の予定。お見逃しなく!
「卓球ジャパン!」 BSテレ東で毎週土曜夜10時放送

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