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「0勝だからこそ勝てる秘訣がある」東京五輪金メダル 水谷隼&伊藤美誠が五輪決勝を分析

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水谷隼・伊藤美誠 BSテレ東 卓球ジャパン!

8月28日放送の「卓球ジャパン!」は、東京オリンピック混合ダブルスで悲願の金メダルを獲得した水谷隼がスタジオに登場。

伊藤美誠もリモート出演し、金メダルペアが東京オリンピック秘話を軽快なトークでたっぷりと語ってくれた。

これ以上ない結果に終わった混合ダブルスだったが、練習時間がなかなか取れず、大会前は不安があったと語った伊藤。

「心配というか、本当にいつ練習するんだろう......と」

そんな伊藤に「僕は結構練習するタイプだとは思う。彼女の練習量がありえない。彼女基準で考えられても困るんです(笑)」と水谷は反論。

すかさず伊藤も「そんなことない! 合宿でも一番最初に帰るじゃん!」

水谷「違うよ、あれ全部ウエイトトレーニングに行ってるんだからね!」とまるで兄妹ゲンカのような2人の掛け合いにMC陣も大盛り上がり。

大会序盤はまだ完全にはかみ合っていなかった2人がガッチリと信頼関係を結ぶきっかけとなったのが、準々決勝ドイツ戦の大逆転勝利だ。

「2-9になった瞬間、最終ゲームは難しいと思いながらプレーをしていたけど、水谷選手が "大丈夫、大丈夫" とずっと声をかけてくれた。そこで "やばい! 水谷選手に初めて気持ちで負けてる。負けたくない" と思った」と伊藤。

歴史に残る大逆転劇で乗り切ると、続く準決勝も強豪台湾ペアを下し、決勝では過去4戦全敗、中国の許キン/劉詩ブンに勝利した。

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決勝戦の勝因について水谷は「全敗だったからこそ」と意外な理由を語った。

「リオオリンピックで(過去全敗の)許キン選手に勝てたように、0勝だからこそ勝てる秘訣があるし、相手にプレッシャーがある。だから最後のドイツOPも勝つ気がなかった。逆に0勝で行きたいみたいな。そうすることによって、相手は必ず今までと同じように作戦を立ててくるから、そこがチャンスだと」

なんという勝負師らしい考えだろうか。

決勝のキーポイントとして、水谷があげたのが第5ゲーム、日本ペアのタイムアウト明け、9-8の場面だ。

「この試合を左右する大きな一本。劉詩ブン選手がレシーブで何をやってくるかと考えて、僕は勝負所でフォアで回り込むことがすごく多くて、フォア側に来たボールに対してさわれないがあった。だから相手は自分が回り込むと考えていると読んだ」と水谷。

フォアサイドにヤマを張った水谷は飛びつきながらストレートにフォアドライブし、次のボールを伊藤がスマッシュで決めて得点。この第5ゲームを日本ペアが奪った。

続いて、2人の意見が一致したポイントが最終第7ゲームの最初の1本だ。

実は、前述の第5ゲーム9-8のプレーが伏線となっており「(9-8で)劉詩ブン選手は、フォアにフリックして打たれているからそこは選択肢として消える」と読んだ水谷。

さらに、次の許キンがクロスで待つと予測し、リスクを冒してバックハンドでストレートに打ったのだ。その読みは見事に的中し、回り込んだ許キンのフォアサイドをノータッチでボールは抜けていった。

「完璧に自分の思い描いた形で点数が取れました」と水谷も自信満々のワンプレーだ。

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ここから手のひらの上で相手を転がすかのごとく、バチバチと水谷の読みが冴え、日本ペアが連続ポイントを重ねていく。

「卓球の極意、真髄が詰まっていますね」と奥深い戦術にMC武井壮も脱帽の様子だった。

たくさんのトークの中から2人の関係性も垣間見えた今回。

「基本的に伊藤選手に気持ちよくやってもらいたい。彼女の機嫌を損ねることが僕たちにとって一番損」

「常に彼女の圧は感じますし、その圧に負けないように一生懸命声を出して、彼女を喜ばせようと思って頑張ってました」など、水谷が"尻に敷かれている"発言で盛り上げると、「主従関係がしっかりしていて良いですね」と武井。

そんな"カカア天下"伊藤も「水谷選手が自由にやらせてくれると感じていて、だからこそもっともっと自分の良さを出して、水谷選手に託そうという思いだった」とコメントした。

番組後半、今後のことを聞かた水谷は、「すごいことを成し遂げたんだなと。これ以上ない引き際かなと思います」と改めて現役を退く意向であることを表明。

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それを聞いた武井が「(水谷/伊藤を)この大会でしか見れないんだというのがすごく寂しい」と訴えると、「もしも僕がパリを目指すとしたら、彼女(伊藤)のこれに3年間耐えなきゃいけない。耐えられないですよ(笑)」と水谷。

しんみりした空気の中で飛び出たこの発言には、さすがの伊藤も手を叩きながらながら大爆笑。

「パリで新しいパートナーが見つかると思うけど、すごいプレッシャーの中でやっていかなきゃいけない。次の男子選手は頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。

とはいえ、伊藤は混合ダブルスの今後については考えていないようで「金メダルを取ったので、正直これから先の目標を立てることは今のところない。水谷選手と最高の金メダルを取れたので、ここまで最高のペアはもう現れないんじゃ」と語っていた。

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次回(
94日)は、Tリーグ開幕直前スペシャル。お見逃しなく!
「卓球ジャパン!」 BSテレ東で毎週土曜夜10時放送

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