×

『水谷隼は木下グループの財産』水谷、出場なしも勝敗を分けるアドバイスで強力援護

2021.09.11
SHARE
記事をシェア
2021.09.11

水谷隼 Photo:Itaru Chiba

卓球「ノジマTリーグ2021-2022」の4シーズン目が大田区総合体育館で開幕した。

9月9日の男子初日の試合では元チャンピオンの木下マイスター東京がディフェンディングチャンピオンの琉球アスティーダに勝利。

ビクトリーマッチにもつれ込む大接戦を託された大島祐哉が、世界卓球2021ヒューストン(11月23~29日)日本代表に決まったばかりの宇田幸矢を15-13で下し、チームに初戦白星をもたらした。

 ビクトリーマッチとは3マッチ先取制のTリーグにおいて、第1マッチのダブルスと第2~4マッチのシングルスで勝負が決まらなかった場合に行われる1ゲームマッチのことで、Tリーグ独自のルールである。

 第1マッチのダブルスと第3マッチのシングルスを琉球アスティーダ、第2、4マッチのシングルスを木下マイスター東京が取って迎えたビクトリーマッチ。

「(第3マッチまでのマッチカウントが)1-2だったら、5番は僕がいくと決めていた」と試合後に語った大島は自身の第4マッチで、アジア選手権(9月28~10月5日/ドーハ)代表選考合宿1位通過の木造勇人を破り、連投のビクトリーマッチでは世界卓球2021ヒューストン日本代表の宇田と1点を争う激闘を繰り広げ15-13で勝ち切った。

 勝負の分かれ目は大島が7-9でリードされている場面でやって来た。その2ポイント前に木下マイスター東京がタイムアウト。この日、ベンチ入りしていた東京オリンピック金(混合ダブルス)銅(男子団体)メダリストの水谷隼から大島にあるアドバイスがあったのだ

CHI_6477.JPG

「少し下回転(のサーブ)に頼り過ぎてるから上回転も出してみようと言われたので、7-9で1本出して、宇田選手のレシーブミスになりました。あのサーブがすごく良かった。勝負を分ける1本だったと思います」

 水谷のアドバイスを実行に移した大島の渾身のサーブは横上回転のYGサーブだった。宇田のフォアレシーブが浮いてオーバーミスとなり、次のポイントも宇田のフォアハンドがネットにかかって大島は9オールに追いついた。

さらにYGサーブでマッチポイントを握った大島が3回のデュースを凌いで15-13で勝利。

CHI_6458.JPG

「水谷さんに『1球たりとも同じことは繰り返さない方がいい』と言われたので、それを最後まで貫いて、最後はもう気合いでねじ込んで勝てました。水谷さんは自分が考えないようなアドバイスをくれますし、今日は水谷さんに救われたところがあると思います」

 こう大島が語る一方で、「水谷選手は木下グループの財産」と言うのは監督代行としてベンチに入った木下アビエル神奈川の渡邊隆司 新監督だ。

試合前日の8日に水谷に電話をし、ベンチ入りを打診したことを明かし、「自分も3週間前ぐらいにチームに合流したばかりだったので、男子卓球を知り尽くしてる水谷くんに協力をお願いした。それが今回すごく良かった」と話す。

 コートには立たなかったものの、ベンチから後輩を強力に援護射撃した水谷。自身が得意とするサーブの戦術アドバイスというのが、またにくい。


(文=高樹ミナ)

CHI_6609.JPG

SHARE

このページを友達にシェアしよう!