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オリンピックよりメダルを獲るのが難しい?「世界卓球個人戦」の魅力を徹底分析!

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平野美宇 BSテレ東 卓球ジャパン!

東京オリンピックの余韻にひたる間もなく、「世界卓球2021個人戦」が11月23日から29日まで、アメリカのヒューストンで開催される。

9月11日放送の「卓球ジャパン!」では、その世界卓球の魅力を徹底分析。オリンピックよりメダルを獲るのが難しいと言われる世界卓球、その難しさと魅力を過去の大会を振り返りながらDEEPに掘り下げた。

世界卓球がオリンピックよりもメダルを獲るのが難しい理由は、各国の出場人数にある。

オリンピックでは男女シングルスがそれぞれ2名ずつなのに対して、世界卓球では5名ずつ。

これは、メダルを獲るためには少なくとも1人、組み合わせによっては2人の中国選手を倒さなくてはならないことを意味する。身も蓋もない話だが、これが世界卓球がオリンピックよりもメダルを獲るのが難しい理由だ。

実際、過去5大会で女子シングルスでメダルを獲った延べ20選手のうち、実に19選手までが中国選手なのだ。

その唯一の例外が、2017年に銅メダルを獲得した平野美宇だ。

当時平野は直前のアジア選手権で中国選手3人を連破して優勝し「ハリケーン」と言われていた時期。相手の攻撃球を早い打点のバックハンドで振り抜くプレーで世界の度肝を抜いた。

「ミスが出ても振って行くという選択肢を常に取る状態」(MC平野早矢香)

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「金(メダル)もあるんじゃない?と思って見てました」(MC武井壮)

従来、パワーのない日本選手が「右利きシェーク両面裏ソフトドライブ型」というオーソドックスなスタイルで勝つのは難しいと言われていた。それを覆した平野の活躍だった。

日本選手として48年ぶりのメダル獲得について感想を聞かれた平野は「自分はアイドルが大好きなので48(フォーティーエイト)で嬉しいです」と、これまた「伝説的なコメント」(武井)を残した。

2019年の世界卓球では、伊藤美誠と孫穎莎が3回戦で激突した。日本と中国の未来を担う18歳の逸材同士の戦いだった。

当時の孫穎莎は、まだ粗さがあり連続失点も目立つ卓球だったが、表ソフトを使っている伊藤のバック側に長いサービスを出すセオリー通りの戦法を貫き、力で伊藤をねじ伏せた。

東京オリンピックでも個人戦と団体戦と2回対戦して孫穎莎が勝っている。この先もライバル関係が続き、国を超えて高め合うであろう二人が世界卓球で初めて顔を合わせた一戦だった。

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決勝は劉詩ブンが陳夢との中国選手同士の戦いを制して涙の初優勝となったが、物議を醸したのは第5ゲーム。劉詩ブンが、当時卓球界ではマナー違反とされていた11-0の完封ゲームをしてしまった。

試合後に劉詩ブンが「全力で戦うことが相手とスポーツを尊重することです」と語ったことで、以後、卓球界から完封を避けるマナーがなくなった画期的な試合だ。

一方の男子では、過去5大会のシングルスでメダルを獲った中国以外の選手は、ボル(ドイツ)、イサンス(韓国)、アンジェヒョン(韓国)、ファルク(スウェーデン)の4人。

女子よりは"中国一強"の度合いが弱いが、これは中国以外も強いということであり、相手を絞り難い分だけメダル獲得のハードルは高い。

2019年の世界卓球では、丹羽孝希が日本男子40年ぶりのメダルをかけて梁靖崑(中国)と対戦した。前陣での速攻と独創的なカウンターが武器の丹羽は、トリッキーなプレーを連発して勝機はあったが、フルゲームで敗れた。

大柄な選手が多い男子卓球の中で、丹羽の体格でここまで戦えているのが凄いと平野。

一方、パワーがついた丹羽の進化版も見てみたいと言う武井が思わず「丹羽くんにガチガチのフィジカルのトレーニングを施してみたらどうなるんだろう」と言うと、「じゃあ武井さん専属コーチお願いします」と平野が直訴する一幕も。

同大会の張本智和の試合も印象深かった。張本は当時世界ランク4位で「15歳の怪物」と呼ばれていた。

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4回戦の相手は157位のアンジェヒョン(韓国)。格下を相手に強気の攻めを見せた張本だったが、失う物がないアンジェヒョンの勢いが止まらず2-4で敗れた。

準決勝まで中国選手がいないブロックで、千載一遇のチャンスだっただけに、硬さを生んだのかもしれなかった。当たっても当たらなくても中国選手の存在は大きい。

決勝は馬龍(中国)とファルク(スウェーデン)となった。中国以外の選手が決勝に進んだのは16年ぶりのことだった。

ファルクは191センチの長身ながらフォア側に回転のかかりにくい表ソフトを使う独自スタイルの選手だが、馬龍の圧倒的な力の前に敗れた。これで馬龍は54年ぶりの男子シングルス3連覇を達成した(前回は1965年の中国・荘則棟)。

勝たなくてはならないプレッシャーの中での3連覇は並大抵のものではないはずだ。

次回の「卓球ジャパン!」は、まさにその「世界卓球個人戦」の日本代表選考合宿、男子の激闘の様子をDEEP解説する予定。お見逃しなく!

「卓球ジャパン!」 BSテレ東で毎週土曜夜10時放送

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