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#105   砂時計職人 金子實(かねこ・みのる)

今回の匠:写真

2008/4/4放送

金子實 プロフィール
1946年 東京生まれ
高校卒業後 家業を手伝いガラス加工技術を学ぶ


「 日々の積み重ね 」

小さな砂山が、流れ行く「時間」を告げる、砂時計。今回の匠は、金子實さん。43年間にわたって、砂時計作りの技を磨き続けて来ました。
「常に完成度の高いものを作り続ける、ということなんですけど。手作業ですから、毎日毎日やるということが一番大事な要素だと思いますね。」


砂時計は、正確さが問われる実用品。金子さんは、制作工程をすべて手作業で行っています。炎の中、ガラス管は、みるみるうちに美しくくびれて行きます。「蜂の腰」と呼ばれる形にすぼめて作られる、小さな砂の通り道は、なんと直径、0.8ミリ。「もうこのくらいで大体の範囲かなと思ったところで手を止めて。 あくまでも経験を活かして制作しています。」


繊細にかたどられた時間の器。その中身にも匠の工夫があります。選んだのは「砂鉄」。比重が大きいので、落ち方が安定しているのです。汚れなど誤差の原因となるものを取り除き、厳選した砂の粒だけを使用します。砂鉄は過去と未来を結ぶ一筋の流れに…時間を形に変える熟練の技です。
「上達には、ただひとつですね。数を多くやること。それ以外に無いですね。毎日毎日同じものを作っていると、やっぱり人間というのは手を抜きたくなることがあると思うんですけど、数多くやって自分で問題点を整理していいものを作るように、ですね。」


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