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#106   摺師 松﨑啓三郎(まつざき・けいさぶろう)

今回の匠:写真

2008/4/11放送

松﨑啓三郎 プロフィール
1937年 千葉生まれ
15歳で摺師の道へ


「仕事っちゃ いいもんだな 」

江戸時代、生き生きとした描写で人々を魅了した浮世絵。その鮮やかな色彩を現代に蘇らせている職人がいます。摺師松﨑啓三郎さんが、今回の匠。葛飾北斎や歌川広重など絵師たちが残した浮世絵の復刻を、彫師と共に手がけてきました。「あの人よりもきれいに摺りたいなこの人よりもきれいに摺りたいな、っていうのは職人の願望なんじゃないですかね。きれいで早い。これを私モットーにしてるんだけど中々そうはいきませんよ。」


色の数だけ摺る、松﨑さんは絵がずれないように素早く和紙を重ねます。1枚の絵が完成するまでおよそ30回、摺り続けました。根気づよく、何度も摺り込んだ作品からは、職人・松﨑啓三郎の自信が伝わってきます。「仕事っちゃね。よく見えるようになって進歩するもんだね。仕事が見えないと、何がなんだかわからないようじゃ作りようがないからね。」


だれよりも早く、だれよりもきれいに、職人の目は56年もの間、自らの仕事を目に焼き付けてきました。技は今、長男の浩繁さんに受け継がれようとしています。「まぁ最近。4、5年ね。仕事っちゃいいもんだなっていう風なね。隣にほらこういうのが座ると、やっぱり、もうちょっとがんばらなくちゃと思ったりさ。」


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