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#108   京和傘職人 西堀耕太郎(にしぼり・こうたろう)

今回の匠:写真

2008/4/25放送

西堀耕太郎 プロフィール
1974年 和歌山生まれ  
29歳で妻の実家の5代目を継ぐ


「 伝統は革新の連続 」

京都の町並みに美しく溶け込む京和傘。はんなりとした風情です。
人形寺の名で知られる宝鏡寺。その門前で和傘を作っている西堀耕太郎さんが今回の匠。竹や漆など、多くの職人の手を経て、最後に和紙を張り、仕上げます。実は匠、初めて見た京和傘に一目惚れだったとか。「この幾何学的なこの竹の骨の構造美。もう一つは和紙をすかしてくるこの透過光、やっぱり非常にきれいだなと思いまして。」


その後、和傘作りの職人として腕を磨いた匠は、8年目にして新たな美に挑みました。和傘の仕組みを取り入れた、折りたたみ可能な照明器具。絹で漉いた薄い「王朝紙(おうちょうし)」が、美しい升目の文様と、柔らかな光を演出します。作品は、さまざまな場所で使われ、新たな灯りの空間を作っています。デザイン事務所に吊るされた作品は、直径およそ1.4メートル。海外の国際見本市にも積極的に参加している匠、和傘の美しさは世界にも通用すると確信しています。「西洋の文化の中にないようなものですから、非常に驚きとまた、美しさというのを評価していただくことが多いんです。」


今、匠が世界に向けて取り組んでいる新しい和傘。斬新なデザインと、強度のある特殊フィルムが特長です。開くときには、竹のしなりを利用します。「伝統というのは革新の連続だと思うんです。和傘というのは今見てるような形で始めからあったわけではなくて、それが時代の変化の中で、柄がついたり、閉じ開きできるようになったりと、そういう変化を繰り返して今に至ってるんです。」


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