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#113   しめ縄づくり
       菅恒義(すが・つねよし)

今回の匠:写真

2008/5/30放送

菅恒義 プロフィール
1927年 島根生まれ
父からしめ縄づくりを教わる
全国のしめ縄を手がけている


「 しめ縄とは 自然と神がつくるもの 」

古代神話に彩られた出雲大社。その神前には、日本一大きなしめ縄が供えられています。このしめ縄をつくった人が今回の匠。出雲にほど近い島根県頓原で、農業を営みながら、しめ縄づくりをつづける管恒義さんは、この道60年。「やっぱり神様の顔になりますのでね、しめ縄は。ですから神様の笑っておられる顔になるようなしめ縄。それから下をくぐられる方が、ああ、ありがたいねえ、ゆうて下を通ってもらうようなしめ縄つくらないけんと思いますね。」


どんな大きなしめ縄も、最初は一本一本のワラを編んでゆくことから始まります。中にワラをつめて、二本の太い縄が出来上がります。これからが大変!二本の縄をねじって絡ませてゆく。実は、これには深い意味があるんです。「戯れ。女と男の戯れ。ま、これが一番の基本ではないかと。ですから仲良くするということですよね。」つまり、しめ縄は男と女の絡み合ったすがた。「豊かに実る」という願いが込められています。材料はもちろん稲のワラ。太くて強いワラがないと、しめ縄はできません。「ワラがしっかりできんと、お米はできないと。ま、安心して食べられるお米もできるじゃないかなという。特に副産物のワラも、そしたら良いのができるじゃないかなと思います。」


今年も、村に田植えの季節がやってきました。良いしめ縄ができる土地は、水がきれいで良い米ができる。自然豊かな土地だという証なのです。「作らせていただく。神様がおられるから作らせていただく。神様にお供えするという気持ちで、ありがとうございましたということで、なると思いますね。」


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