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#120   線香花火職人
       齋藤公子(さいとう・きみこ)

今回の匠:写真

2008/7/18放送

齋藤公子 プロフィール
1946年 群馬生まれ
18歳より父の花火工場で
働き始める


「 火薬で心を癒したい 」

夏の夜を静かに彩る線香花火。きれいですね。そんな火花の光にこだわり、つくられた“線光花火”。イメージしたのはなでしこの花。今回の匠は、線香花火職人、斉藤公子さん。
「昔の線香花火は火花が大きかったよねーって、あっ、そうかあ、線香花火、もっと火花大きかったんだって。じゃぁ大きいの作ってあげようかなって思ったんですけど。ただきっかけで、そしたら、あの、興味もあったんだと思うんですけど、30年研究しちゃったんですよ。どんな条件でも良い火花が出てくれると良いなと思ってるんですけど、なかなか難しいですね、線香花火は、デリケートで。」


調合した火薬を和紙に包み、巻いていく。この単純に思える紙縒の作業が難しい。
「あの、できる方とできない方が、いらっしゃるんですけど。例えば、出来ても、火花がきれいに出る状態をずっと継続できないんですよ。天命のようなものですかね。要するに、あたしを遊ばせとかないものなんですかね。」


一つ一つ同じものはなく、様々な表情を見せる火花たち。火薬を研究していた軍人の父に育てられた斉藤さん。火薬への思いをこう語ります。
「もし火薬に心があったら、自分の意思で人殺しになる火薬の兵器になったわけじゃなくて、兵器に使われた火薬が泣いているのを、よしよしってしてあげるのが、平たく言えば。だから火薬を人助けに使ってもらいたいなっていつも思ってます。」


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