#133
駒師
桜井亮(さくらい・りょう)
2008/10/17放送
桜井亮プロフィール
1967年 山形生まれ
高校卒業後に駒師の道へ
「 残っていく 」
山形県天童に、親子で日本一の将棋の駒をつくる駒師がいます。雅号は「掬水(きくすい)」と「淘水(とうすい)」。「淘水」こと桜井亮さん。この道13年の若き駒師です。「若さをうまく活かそうとかあんまりそこまで考えたことがなくて。自分的には若さが未熟に繋がっているなと。」
匠が手がけるのは、将棋の名人戦でも使われる盛り上げ駒。まず、駒木地を彫っていきます。さらに、蒔絵筆で漆を何度も重ね塗りし、文字を浮き立たせます。こうして艶のある盛り上げ駒が作られるのです。しかし、ここ天童では、手間がかかるため異端の存在でした。天童の駒づくりは、江戸時代、武士の内職としてはじまりました。その特徴は、分業制による大量生産。 その変革者が亮さんの父、和男さんでした。分業制をやめ、木地づくりから全て自分でやるシステムを築き上げたのです。「勢いっていいますかね、線に勢いがありますし。ただ使う方からすれば、もう少し落ち着いて欲しいなっていう部分が…。」
厳しいですね。亮さん、これまで幾度となく挫折しかけたことがありました。その心境が変化したのは、自ら「淘水」を刻んだ時。この二文字には、いい駒をつくり、後々まで残っていくという意味が込められているのです。「勿論、厳しさとか不安はあるんですけど、それをしっかりやり遂げていかなくちゃいけないなと。自分自身を含めて後々までしっかり残っていけるように。」 よっ、淘水!






