#149
指物師
坂本曲齋(さかもときょくさい)
2009/2/6放送
坂本曲齋 プロフィール
1948年 奈良生まれ
30歳で指物師の道へ
「まず近くのものを勉強する」
天平時代の面影を残す、奈良・唐招提寺。ここで大切に保管されている、瑠璃灯篭。およそ千年前に作られた宝物を、こうして新たに作り直したお方が今回の匠・坂本曲斎さん。「昔の方が、色々工夫しておられますのでね、そういうの、どないしてるのかなと考えること自体が楽しいです…面白いです」
坂本さんの本職は、三代続く指物師。その腕を買われ、文化財の修復に尽力するうちに古の木工芸を手がけるようになりました。“木画(もくが)”です。「木で絵を描くと、思って頂いたら良いんですね。絵の具で色を描いて塗るんではなしに、木の色を利用して、まあ、モザイク的にこうするというように思われたら良いと思います。」 まずは、思い描いた柄を図に起こし、必要なパーツをつくります。厚みや切れ込みの角度など、全てが均一でなければなりません。「極端に言ったら、0.5…いや0.1ミリとしますわね。そしたら10枚ちごうたら1ミリちごうてきよるわけです。単純に考えたらそういうことです。模様がずれてくるということなんです。だからそれを間違わんように、寸法が違わんようにする方が、良いわけですんで」
寸分のズレも出さない、匠の技。この作業の繰り返しが、美しい木画を完成させます。1300年前からの技術で生み出される、新たな作品。地元の文化財を守り続けてきた、坂本さんならではの芸術です。「せっかく良い材料がね、勉強する材料…でまた環境もありますので、やはり遠いところのものよりは、まず自分の近くのものを勉強したほうがエエとまあ、思ったンだと思いますけど。」






