番組内容
「 無我夢中 」
徳島は、かつて阿波の国と呼ばれました。全国でも類を見ないほど、江戸時代より近年まで、人形浄瑠璃がさかんな土地柄です。今回の匠。美馬由夫さん。人形に魅せられて35年。これまで、200体ほどの人形を制作してきました。「子供の頃だから、何歳とは、小学2年か3年でしょうね。カンペイさんの忠臣蔵だったから…」
40歳の時、趣味で始めた人形作り。還暦を迎えるころ、転機がやってきます。昔の名人が作った人形20体の修理をまとめて依頼されました。「同じ図面でも、そういう表情が出てこないわけですから。余程、腕の差というんですかね、なかなかこれほどなれんなと思いました。」これ以降、美馬さんは、本格的に人形師としての道を歩み始めます。
農作業の合間、自ら人形を操り日々の生活を楽しんできた、阿波の人々。その伝統を影で支えてきたのが、郷土の人形師たちの技でした。匠は、同じ町に生きた名人たちが残した技術を、次から次へ学び、自分のものにしました。「最近もう力入れて彫ったんと比べたら、前のがよかったりしてね。それが変に小細工したら、かえって悪う…無我夢中で彫りよる時の方がよかったりしてね。今でももっといいんができないかと思って、いろいろ彫りながら考えておる。」「人形の顔見つめられる。どっち向いても目で追ってくるけんね。」






