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#155   義太夫節三味線
鶴澤友路(つるざわともじ)

2009/3/20放送

鶴澤友路 プロフィール
1913年 兵庫生まれ
重要無形文化財保持者


「性根」

文楽や各地の人形芝居の源流といわれる、淡路島の人形浄瑠璃。登場人物の心情や情景が、義太夫節の語りと三味線の音色で表現されます。この島に住む、義太夫界のゴッドマザーが、今回の匠。鶴澤友路さん。義太夫節三味線の人間国宝です。「もう今、弾かれへんねん。だけどな、聴く耳できとるさかい。」
全国から訪れる弟子たち。今も、稽古をつけないのは、お盆の一日と元旦だけ。一人のお弟子さんが言いました。「神様です。親じゃない、神様です…おっしょさん…。」


友路さんにとっての神様。生涯の師と仰ぐ、六世・鶴澤友次郎。大阪文楽界の名門、鶴澤の宗家でした。「とにかく、三味線も3回しか弾いてくれへん。 今みたいにテープあれへんから、ちゃんと憶えなんだら、ものすごく怒られる。どないですか言うても知らん顔してな。自分で考え、ちゅうようなものやな。今思ったら、ぞっとする。ようあんな辛抱したなと思ってな。そやけど、今でも好きやさかい、浄瑠璃ばっかりや。」


浄瑠璃の世界を、いかに音で表せるか…。匠の教え子は、これまでのべ500人にものぼります。「芸ちゅうのはな、人によってみんな違うねん。ある程度言うたげたら、自分の性根でそれ表したらええんやからな。性根っちゅうのはしゃあないわな。人間もっとる性根、教えて教えられん性根やからな。」


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